写真:中川有紀子

今やティーンズが目指す憧れの職業となった声優という仕事。
そこにさまざまな新しいタレントを持つ声優の卵たちが飛び込んでくる中、ひときわ輝きを放つキャラクターでいま注目の新人声優が上坂すみれだ。

そんな彼女が4月24日に『七つの海よりキミの海』でCDデビューを果たす前に「Animelo Summer Live 2013 -FLAG NINE-」(アニサマ)の出演者に選ばれた。幅広い文化的バックグラウンドを持つ彼女のパフォーマンスが大観衆の中でどのように発揮されるのか早くも大きな期待が寄せられている。そんなはじめて見た人をも虜にする彼女のパーソナリティを追った。
 

 

歌手デビューから4ヶ月でアニサマの舞台へ

デビュー間もなくTVアニメ『パパのいうことを聞きなさい!』や『中二病でも恋がしたい!』、『波打際のむろみさん』などにメインキャラクターで出演している声優・上坂すみれ。彼女は声優の仕事に加え、そのトーク力を生かして現在5本のレギュラーラジオ番組を抱えている。そんな彼女がさらに活動の幅を広げ、4月に歌手デビューを果たした。彼女は自身による歌の活動をどのように受けて止めているのだろうか。

「まずお話を頂いたことにすごくびっくりして、しばらくは信じられませんでした。でも私の中にあるものを表現していくのには、歌とライブによる世界観がすごく合致するので、すごく意欲的に取り組めています。歌うこと自体、以前から好きだったのですが、小さい頃からボイストレーニングをしていたとか合唱部にいたという経験はなかったので、上手く歌えるか、間違えはしないかという不安や緊張はあります」
 

 

元々はとてもシャイだった彼女だがファッションモデル、声優としてさまざまな仕事を通じて変化と成長を遂げていった。この歌手活動は彼女に何をもたらすのだろうか。

「はじめてデビュー曲を人前で歌ったのは2月11日のイベントでした。予想通り緊張はしたのですが、それ以上にすごく楽しくてみんなで一体になってトークイベントとは全然違う熱狂を実感し、歌というものが持つすごさを感じました。会場全員の目線が一点に集中する、物語の主人公のような非日常の感じで夢のようなひとときでした」

そしてこの夏、これまでと圧倒的に規模の異なるアニサマという大舞台に立つ。世界最大のアニソンイベントへの出演はまだ夢見心地だ。

「……本当に出るんですよね?(笑)。アニサマがすごく盛り上がるイベントだということは知っていて、お世話になっている声優の方が去年出演されて『すごかった!』とおっしゃっているのを、すっかり他人事のように聞いていたので、いざ自分も参加させていただくとなると、ちょっとまだ信じられない感じです。2万7000人という一生かかっても出会えないような人たちとそこで出会って、一時を過ごせるのは光栄だなと思います」。