写真:中川有紀子

日本最大のアニソンの祭典、「アニメロサマーライブ」(通称・アニサマ)は、豪華アニソン歌手の共演はもちろん、最新のアニソンシーンを俯瞰するかのごとくさまざまなタイプのアニソンの歌い手が登場するところにも魅力がある。アニソンシンガーたちは熱い思いを胸に精一杯のパフォーマンスを見せる。

「とある魔術の禁書目録II」、「ヨルムンガンド PERFECT ORDER」、「薄桜鬼」シリーズなどの主題歌を歌うなど、人気アニソンシンガーの黒崎真音はデビューした年からその切符を手にした才気あふれる人物だ。そんな彼女はアニサマへの切符を今年、どのように受け止めたのだろうか。

「頭の片隅には『出たい!』という気持ちはあったんですけど、『でも毎年出られるものではないしなぁ』とも考えている中で、マネージャーから出演が決まったと話を聞いて、ご飯が喉を通らなくなってしまいました(笑)」。

それだけアニサマへかける思いは熱い。というのも、彼女がアニソンシンガーを志したのはまさにアニサマがきっかけだったからだ。2008年、見切れ席から栗林みな実のステージを目撃したことが彼女のその後の人生を変える。
 

「そのときがはじめてのアニソンのライブだったので、すべてが夢のような世界でした。

開演前にライトが消えて、おひとりずつ名前が出るときにみんながワーッとサイリュームを振る光景。あの衝撃は私の人生を変える転機だったと思います。それでアニサマの舞台に絶対立ちたいと思ったんです。こうやって具体的な目標を持てたのがデビュー前の励ましにもなりました」

そして現在、3年連続出場という実績を打ち立てた。現在の自分自身の状況をどのように受け止めたのか。それを聞くと3年目の歌手の等身大の答えが返ってきた。
「3年連続というのは予想外でした。声優さんで歌っていらっしゃる方もたくさんいますし、新しくデビューされた方もいますので……。一方で3年目は新人の部類でもあるので、とにかく元気に盛り上げるのが私の役目かなと思っています。MCも含めとにかく大爆発させるくらいの感じで盛り上げていきたいと思っています」