「夫とは、子どもたちが大学に進学した50歳のときに卒婚を決めました。
夫のことが嫌いだとか、ほかに好きな人ができたとかではなく、双子を一生懸命育てて自分の時間がなかったことがずっとストレスで。
夫はシフト制の仕事で忙しく、家事も育児も私が中心のほぼワンオペ状態、夫婦の時間もあまり持てずに過ごしてきました。
息子たちが家を出ると決まり、『これからは自由に過ごしたいから、食事や掃除は自分でしてほしい』と夫に言ったら最初は抵抗されましたが、『離婚はしない』という約束で家庭内別居が決まりました。
近くには夫の実家があり小姑もいて、夫の食事を作らず遊びに行く私に文句を言いたげな雰囲気でしたが、
『これまで家を支えてきたのは私だし、子どもたちも賛成してくれていますよ』
と言うと黙りました。
子どもたちが『そうしたほうがいい』と言ってくれたのは本当で、お盆に帰省したときにいとこたちに話してくれたのはうれしかったですね。
関係のない他人にあれこれと口を出されるのは気分が悪いし、それでも離婚しないなら付き合いが消えることもなく、息子たちが理解してくれているのは本当に心強いです」(52歳/清掃)
きっぱりと縁を切る離婚でなくても、両親の状態が変わる卒婚は子どもたちにとっても無関係ではありません。
間近でふたりを見てきたからこそ、母親の選択を理解し応援することができます。
他人からどう見えようと卒婚は自分たちの問題、家族の納得は何よりも勇気をくれるのですね。
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