――中島監督のほかには、どんな方にお会いしたんですか?

台湾プロ野球で活躍するマニー・ラミレス選手(※元大リーガー/台湾義大ライノズ在籍後、2013年7月~米テキサス・レンジャーズとマイナー契約)ともお話させていただいて、「海外の大リーガーがなぜ台湾野球への移籍を決めたのか」というインタビューをさせてもらいました。そのなかでラミレス選手が、

「明日がどうなるかなんて分からないし、それは神さまが決めることだから」

とおっしゃって、その言葉がすごい響いたんです。常にそんな風に考えていたら、毎日を楽しまなきゃって思えるだろうし、必死になる。ラミレス選手はすごいベテランなのに、グラウンドでは見るからに誰よりも頑張っているんですよ。ラミレス選手の言うことは自分でも分かってはいたけど、それが実行できている人の話を聞いて、その姿を目の前で見たら、本当にその通りだなって思って。自分も上海でそうしたいなって、考え直させられました。

――刺激の多い台湾出張でしたね。

ほかにも小さなことなんですけど、インタビューの時に「分かろう」っていう気持ちで中国語を聴いてみたんです。全部は分からなくても、何か聞いたことのある言葉が出て来ないかなって。そうしたら(○○も)とか、だんだん聴き取れるようになってきて、「あ、またって言ってる!分かったぞーッ」ってウキウキしたり。

あとこちら側からの質問に相手が“不知道”(知りません/分かりません)って答えたシーンがあったんですけど、そこでも「アッ、“不知道”って言ってる!ザキヤマさんたちは何て言っているのか分かってないけど、自分だけは分かる!通訳を待たなくても話の内容に頷ける!」って、ちょっぴり優越感もあったりして(笑)

――それはうれしいですし、モチベーションも上がりますね~。

それもあってか、ホテルの部屋でもテレビをよく見ました。台湾では日本のバラエティー番組に中国語の字幕がついているものがたくさんあって「中国語ではこんな風に言うのか!」とか「ウワッこんなに短縮してる!」「訳文では同じ言葉ばっかり繰り返しているけど、そんなに何度も言ってないのに!」とか突っ込んでみたりして。「ああ、これくらい軽くして言っていいんだな」とか、そういう感覚みたいなのが分かって勉強になりましたし、学習法としても、これは自分の将来に直結させられる方法だなって思いました。

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