彼氏から、女友達との付き合いまで制限されたりデートのときにこちらにばかり支払いをさせられたり、という行為をされたことはありませんか?

言うことを聞かないと不機嫌になりきつく当たってくるのを見ると、「従わないと振られる」と思い我慢することが当たり前になります。

そんな状態が果たして健全な関係といえるのでしょうか。もしかしたら、恋人からのDVである「デートDV」の可能性があります。

支配を愛情と勘違いしないために、「デートDVでは?」と考えるべき場面と対処法についてご説明します。

「デートDV」ってどんな状態?

1: 身体的な暴力

「DV」とは「ドメスティック・バイオレンス」の略であり、主に配偶者や恋人など親密な関係で起こる暴力を意味します。

殴る・蹴る・叩く・つねる・髪の毛を引っ張るなど直接的に身体を傷つける行為は、配偶者であれ恋人であれ絶対に許されることではありません。

タバコの火を押し付けたり、物を投げつけたりする行為もDVになります。

暴力を振るう側は、「愛情があるからこそ殴る」「これはしつけだ」などと自分に都合のいい言い訳をしますが、耳を貸してはいけません。

どんな関係であっても他人の身体を傷つければ暴行であり、怪我をさせれば傷害罪が成立します。

デートDVの被害を受ける女性のなかには「怒らせた私が悪いから」と自分に非があるように思いこむ人がいますが、それは間違いです。

暴力を振るう時点で愛情ではないことを、しっかりと自覚しましょう。

2: 精神的な暴力

「お前はダメなやつだ」「バカじゃないのか」などこちらを罵る、大声で怒鳴りつけたり逆にいつまでも無視を決め込んだりするような態度もDVに当たります。

暴言はなくても、スマートフォンをチェックする、自分以外の人間関係を制限するのも精神的な暴力です。言う通りにしないと罵倒や人格否定が始まることもあります。

「好きならできるはず」と言われたら従ってしまう、別れられるのが怖いからスマートフォンを差し出してしまうのは、支配されている証拠。

極端なケースだと「死んでやる」など自死をほのめかしてまで従わせようとする人もいて、こんな態度を取られたことで心に深い傷を抱え、その後ずっと苦しむこともあります。

好きでいてもらうためにつらい思いを耐えることが、本当に愛情なのでしょうか。

逆らえないように心を縛り付けるのも立派な暴力だということを、忘れてはいけません。