【栗りん日本橋コレド室町店】 直径十数センチの木皿に盛られた「黄金モンブランソフト」

モンブラン専門の新店舗がブレーク中!

モンブランはケーキ屋で買うのが相場だった。

パティシエが作り置きしたものを買って帰るのが常識だった。

ところが、近年は作りたてのモンブランを売る店がふえてきた。しかも洋菓子屋よりも和菓子屋で買う風潮が高まってきた。

【栗りん日本橋コレド室町店】 店頭で「黄金モンブランソフト」を注文すると目の前で作ってくれる

そんな矢先、モンブラン専門店がオープンした。『栗りん日本橋コレド室町店』である。

「11時のオープンと同時に、10人ほどのお客様が並ばれています」と同店マネージャーの向井佑紀さんは教えてくれた。

行列ができる理由はいくつかある。

まずひとつは、注文を受けてから客の目の前で丁寧にモンブランを作ってくれるからだ。木皿にソフトクリームを盛りつけ、その上に栗ペーストをしぼる。その上に甘露煮にした後焼いた栗と、メレンゲを添える。これが『栗りん』名物「黄金モンブランソフト」である。

二つ目は、できたてのほやほや(温かくないけど)のモンブランを、店内で食べさせてくれること。

【栗りん日本橋コレド室町店】 受けとったらレジ脇や店の奥のカウンターで食べることができる

三つ目は、ひとつひとつ丁寧に仕上げたモンブランが800円(以下すべて税込)で食べられること。安いよね、絶対。

四つめは、有無をいわさずおいしいこと。どれだけ丁寧に作ろうがなにをしようが、うまくなければ誰もふりむかない。

じつはこの日、諸般の事情で「黄金モンブランソフト」を3つ食べたのだが、その間賞味している人を観察させてもらった。ときは平日の午後3時。ご年配の男女が多かったが、誰もが幸せそうな顔をしているのが印象的だった。

「幸せの黄金モンブランソフト」に改名すべき

かくいう私も幸せだった。大好きなモンブランを3つも食べられて目尻がさがっていたにちがいない。

商品名を「幸福の黄金モンブランソフト」に改めるべきだと主張する。ドンドン(机をたたく音)。

「幸福の黄金モンブランソフト」(お前が勝手に決めるな、の声あり)に使っている原材料について向井さんに教えてもらった。

【栗りん日本橋コレド室町店】和栗ペーストをほじくるとおいしそうなソフトクリームが顔を出す

特徴の異なる二種類の栗を使っている

ソフトクリームは北海道産生クリーム100%。その上にかけた栗ペーストは、熊本産球磨栗と高知産四万十栗を併用。なぜ、わざわざ二種類の栗を使うのか。

「球磨栗は濃厚な味わいが特徴。四万十栗は香りが素晴らしいんです。特徴が異なる二種類の栗をブレンドすることで、味も香りもよいペーストに仕上げました」

メレンゲを添えたのは、モンブランを食べつつ、箸休めに齧ってほしいからだ。モンブランの味を邪魔しないように、メレンゲは薄い味付けにしてあるそうだ。