アルルカン・祥平(B) (撮影・さわきみのり)

再び『Alive』、『ダメ人間』とアッパーチューンでスパートをかけていき、ラストの『puzzle』で「これから言う言葉に何も感じなければ返事は結構です。何か引っかかったら全力に返してください」という暁特有の言い回しの前置きを持って叫ばれたのは「ひとつになれるか!」という言葉。

ありふれた言葉かもしれないが、それゆえに避けられていたように思えるこの言葉を、ようやく口にすることができたアルルカン。探し続けた凸凹のパズルのピースがかっちりとはまるように、ダメ人間とアルルカンはひとつになることができた。

アルルカン・堕門(Dr) (撮影・さわきみのり)

晴れやかな顔で手を振ったりピックを投げるなど、フロアに笑顔を向けるメンバー。そして何かを思い立ったようにステージ上で相談を始め、もう1曲披露することに。これは嬉しいサプライズだ。堕門のドラムから『blind bud』へ。続いてニューシングル『exist』の発売、早くも秋から年末にかけての全国5箇所のワンマンツアーの告知もあり、歓声が巻き起こる。

これまでよりもライブ本数が少ないことに触れ、「今までは(ライブやリリースを)いっぱいやって当たり前だったから、一瞬だけじゃなくこれから続く未来のために、僕たちなりにやってみます。ついてきてください、ありがとうございました」という暁に、更に大きな歓声と拍手が贈られる。

アルルカン・奈緒(G) (撮影・さわきみのり)

そして、名残惜しそうにひとり、またひとりステージを後にする。來堵が去り際に「5年目、削いでいくものもあるし、色々変わっていくこともある。だけど変わらず、カッコいい音楽とカッコいいライブでこれからもお前たちの前に立ち続けるんで、応援よろしくお願いします」と宣言、奈緒が「5ヶ月間完走できて嬉しいです。関わってくれたすべての人に感謝します、ありがとうございました!」と感謝を述べ、この日のステージは幕を閉じた。

アルルカン・堕門(Dr) (撮影・さわきみのり)

最後に『未完成』の前に暁はこんなことも言っていた。

「ファンとバンドで作るということが綺麗事だと思っていたけど、今はそうじゃないように、まだまだ知らないことばっかりなんで。食わず嫌いせずに色々試していこうと思います。

これから続いていく未来のことを考えると、綺麗事を言っても格好がつくバンドになろうと思いました。俺だけのものでもないし君だけのものでもない、アルルカンという未来のために。皆と一緒に見に行けたらと思います」

アルルカンとダメ人間が作る未来がどんなものになるのか、この目で確かめていこうと思う。

アルルカン(撮影・さわきみのり)

セットリスト

1.僻目
2.墓穴
3.omit
4.BURN
5.像
6.クオリア
7.影法師
8.「私」と”理解"
9.人形-ヒトガタ-
10.ナミダノアト
11.カルマ
12.暁
13.残響
14.AN REC ODD
15.clepsydra
16.未完成
17.Alive
18.ダメ人間
19.Eclipse
20.puzzle
+blind bud