みなさんは、「銀行ってどんな仕事をしているの?」と子供に聞かれたらどのように答えますか?
「お金を預かったり(預金)、お金を貸したり(貸付)するところだよ」と説明するのではないでしょうか?いきなり「投資信託や保険を売っているところだよ」とは言いませんよね。
でも、銀行の窓口に行くと、預金より投資信託や保険を勧められることの方が多い昨今ではないでしょうか?
なぜ、銀行で積極的に投資信託や保険を売るようになったのか考えてみましょう。
そもそも「銀行」の役割とは?
私たち個人や企業にとって、銀行はなくてはならない存在で、その役割は大きく3つにわけることができます。
1つ目は「お金を預かる」、2つ目は「お金を貸し出す」、3つ目は「経済取引を完了させる」ことです。
これらの3つのうち、多くの方が一番身近に感じているのは1つ目でしょうか。
例えば、お金を全て家に置いておくと万一泥棒や火事に遭って無くなってしまったりすることもあり得ますよね?そういうリスクを避けるために銀行にお金を預けている方も多いのではないかと思います。
私たちは銀行にお金を預けるとき、銀行に手数料を払っているでしょうか? ここ最近、口座管理料がかかるというニュースが出てきましたが、今までは銀行に預けることで手数料はほとんどかかりませんでした。
では、銀行はどうして無償でお金を預かってくれていたのでしょうか。
「預金」という言葉が誤解を招いていると思うのですが、私たちは銀行にお金を預けているわけではありません。実は私たちは「銀行にお金を貸してあげている」のです。
これは銀行の2つ目の役割にも関係してきます。銀行は私たちから集めた預金を個人向けには住宅ローンやマイカーローンとして、また企業向けには設備投資資金や運転資金として貸し出しているのです。
もし「私は少ししか預金していないから」と肩身を狭い思いをしていた人がいらっしゃいましたら、考えを改め、これからは「銀行にお金を貸してあげているんだ!」と堂々としましょう(笑)
また、銀行の口座には給料などが振り込まれたり、口座から光熱費や家賃を引き落とされたり、クレジットでの買い物代が引き落とされたりしていますよね。
もし銀行がなかったら、企業は一人一人の従業員の給料を現金で渡さなければならないですし、私たちも電気代を直接電力会社に払いに行くなど手間がかかります。
このように銀行は様々な資金のやり取りの間に入って取引を完了させることができるのが銀行の3つ目の役割とも言えます。