太陽が照りつける季節も終わって、夏の間の紫外線ダメージが気になる今日この頃。
お肌の紫外線対策はバッチリでも、頭髪の紫外線対策は忘れてしまいがちですよね。
それになんだか最近、抜け毛の量が増えているような気が……もしかして、これって薄毛の前兆!?
秋の抜け毛には理由がある!
「夏から秋にかけては抜け毛が増える季節なんですよ」
そう教えてくれたのは、東京メモリアルクリニック・平山の院長で、薄毛治療の第一人者である佐藤明男先生。佐藤先生、どうして秋に抜け毛が増えるんですか?
「髪の毛には頭皮を紫外線から守る、日傘のような役割があります。そして、紫外線量がピークになる夏至を過ぎると、髪の毛はメンテナンス期間に入るんです。平常時では一日平均で100本近くの髪の毛が生え変わると言われていますが、この時期にはプラス5%の150本が一斉に生え変わろうとします。だから、秋に抜け毛が気になるのは、ごく自然なことなんですよ」
そう聞いて、ちょっと安心しました。抜け毛が増えたからといって、すぐに薄毛を心配する必要はないんですね!
「ただし、抜け毛が細くて短いなら薄毛を疑うべきでしょう。髪の毛はある程度成長すると抜け落ちて、同じ毛穴から再び生えてくるというサイクルを繰り返しています。これを毛周期といって、正常な場合では1サイクルが2~7年ほど。ところが、薄毛の場合にはこのサイクルが狂って、髪の毛が太く長くならずに抜け落ちてしまうのです」
薄毛の原因は「遺伝」!?
抜け毛をチェックすれば、薄毛の前兆に気が付くことができるんですね。ちなみに、「ストレスで髪が抜ける」とよく聞きますが、髪の毛が抜けるのにはどんな原因があるのでしょうか?
「実はストレスで髪の毛が抜け落ちることは、まず考えられないんです。内科の病気や薬による副作用以外では、男性型脱毛症(AGA)か円形脱毛症のいずれかのケースがほとんど。しかも、どちらも遺伝によって引き起こされることが最新の研究結果で明らかになっています」
遺伝が原因ということは、効果的な薄毛予防・対策方法はないのでしょうか!?
「予防することはできませんが、薄毛を疑ったらいち早く病院を受診することで、効果的な治療を受けることができます。特に男性型脱毛症の治療に使用する治療薬『プロペシア』は非常に効果的です。
製薬会社が行った治験では、98%が進行抑制効果を、78%に改善が見られたという結果があります。治療費も8000~1万5000円ほどですから、医学的に効果が証明されていない高額なシャンプーや育毛剤に頼るよりも、ずっと効果的に薄毛を抑制・改善することができるんですよ」
そんな効果的な治療法が確立されているんですね! これで、薄毛になってもひと安心(?)。