保育園に入れない=仕事をやめなければならない

ツイートでも多くあったように、保育園に入れないということは育児をする人は、仕事をやめなければならないということです。

現代ではその負担が、かなり大きく女性に傾いているように思います。

「保育園に入れなかったから仕事やめるわ!」っていうお父さん……あんまりっていうか、見たことないですよね。

女性が育休から復帰できなかった場合、生涯賃金に大きな差が出るという研究結果がでているそうです。

これは考えてみれば当たり前のことですが、我が子を預けられて正社員に戻れた人は働き手になるので、生涯の年収が変わってきます。

環境別生涯年収

  • 標準労働者(大卒、フルタイム正社員60歳定年、出産なし):2億5816万
  • 大卒フルタイム正社員→2人分2年間育休取得→復帰→60歳退職:2億3008万
  • 大卒フルタイム正社員→第一子出産後に退職:3795万

すごく大きな差ですよね。

これは貧困家庭が増えている問題にもつながってくるかと思います。同時に日本全体の税収にも関係します。あとこんなんで子ども産みたいと思えない……。

貧困は連鎖するともいいます。ひとつの問題が、こんなに大きな問題につながっていくのです。

私は、この資料をいただくまでここまで考えられていませんでした。自分の想像力がおおきく欠如していたと感じています。当事者だけでなく、社会全体で受け止めていくべき問題だと考えを改めました。

無償化よりも待機児童問題の解消を……!

2017年 世論調査資料

2017年に政府から、人づくり革命(※3)と称した「2020年までに幼児教育・保育の無償化」という政策が打ち出されました。

3歳から5歳までの教育を全国民無料にしようとしているそうです。これには約8000億円以上の費用が必要だといわれています。

これに疑問を感じているのが、子育て世代です。

政策発表後、団体のおこなったアンケートによると、無償化よりも、待機児童問題解消を求める声が、約8割にも及んだそうです。今問題になっているのは、「0~3歳児までの待機児童」だからだと思います……。

(※3)人づくり革命には、介護福祉士や保育士などに対する処遇も含まれており、全体で2兆円の費用が必要だといわれています。今回はそのうちの、保育の無償化にのみ焦点を当てています。

じゃあ、私たちが具体的にできることって何?

今回のイベントでは、いくつかのグループにわかれて、この問題についてグループディスカッションをおこないました。

  • 一人ひとりがしっかりと声をあげることが必要、そのためには具体的にどうしたらいいか?
  • どうやって育児を効率化するか?

などを話し合いました。

具体案としては、いきなり国会議員に連絡するのはハードルがあがるので、お住いの市町村の議員さんにメールをしてみるという提案も。

議員さんはやることがたくさんあって、この問題をしっかりとみられていない場合、メールを送ることがきっかけづくりになる、とのことでした。

私自身、Twitterでハッシュタグを見かけない限り気づきもしなかったので、これはすぐに行動できるいいアイデアですね。

また、育児については正解がないので、ベビーシッターさんや男性がもっと協力できるよう企業の協力も必要という声があがりました。

社会全体で、子育てに協力していく姿勢が必要かと思います。