先日、“希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会”(以下、団体と称す)が主催する「#保育園に入りたい を本気で語ろう2018ーみんなが笑顔で子育てできる社会にするために」というイベントに行ってきました。
このイベントを知るきっかけになったのが、「#保育園落ちた」というTwitter上のハッシュタグ。中でも「シングルマザーなのに落ちた」という呟きには驚きました。
筆者自身シングルマザーで保育園に落ちたことはないのですが、もしあのとき保育園に落ちたら、家族そろって死んでたかもしれない!ということを思い出したのです。
「保育士でも落ちた」というつぶやきも目立っていました。
私にも何かできることがあるかもしれない!と思うと、いてもたってもいられず、ダッシュで会場の衆議院会館に向かいました。
みんな、#保育園に入りたい!!!
イベントで配られた資料やスクリーンでは、Twitter上での保活に関する意見がまとめられていました。
思わず見入ってしまう悲惨な現実。「子どもを産んで育てる」という当たり前だと思っていたことに大きな障害があることを痛感します。
Twitter上の声
- 保育園に落ちた。認証も認可外も絶望的………妻からペーパー離婚(※1)の話を真剣にされた。そこまでしないと、いけないのか??
- がんばって勉強して、いい大学入って、いい企業に就職して、それなりに働いていても、子ども産んだらこんな紙切れ一枚で終了。働き盛りの女性の失業者を毎年大量生産。
- 待機児童問題は理不尽な失業問題だ。ポイント制(※2)で失業するとか、理解に苦しむ。
- 保育園関連の話を見ていると「ベストは尽くしたのか。妊娠中から役所詣をし、認証や認可外をおさえておいたか。年度の前半に出産できるように調整したか」という意見も出るが、そこまでしないと失業することが、まずおかしい。
(※1)ペーパー離婚とは、実際は婚姻関係にあるが、役所の書類上のみ離婚状態にすること。保育園に入るポイントをあげるためにおこなわれるが、それによって金銭や利益を得ていたら違法になります。
(※2)保育園はポイント制で、ポイントが高い順番に入れます。シングルマザーだと3点、フルタイムだと3点、というように各自治体によってこまかいポイントが設けられています。
待機児童問題が、なぜかあまり表面化されない理由
イベント前の記者会見では、待機児童問題があまり表面化されない理由として、子育て世代の問題はどんどん移り変わっていくことにあるという指摘がありました。
保育園に入れてしまったらそこでもう問題は終わり、3歳児になったら、小学生になったら、中学生になったら……。問題の当事者が変わっていくのが待機児童問題です。
これには私も「なるほど確かに!」と思いました。
事実、私もTwitter上で流れてきた問題を目にするまで、待機児童問題のことをしっかりと考えてみたことはありませんでした。
今回の主催団体の代表の天野さんによると、すこーしずつではあるけれど団体の活動によって、政府が政策を考えはじめるなど、全体の問題意識が変わりつつあるそうです。