続いて第二部は「凶王誕生」。

「戦国BASARA3」の主役の一人である石田三成を中心に、彼がどのようにして「凶王」となったのかを描いている。すなわち「戦国BASARA2」と「戦国BASARA3」の間に何があったのかを描くストーリーなのだ。

特に豊臣秀吉、竹中半兵衛、石田三成の3人が一同に介して会話する場面は原作ファンにはたまらない。ダークサイドに堕ちる前の石田三成が見られるのは今回の舞台ならではの魅力だろう。

 

 
 

さて、舞台「戦国BASARA」最大の見どころといえばド派手な殺陣だ。殺陣といっても「戦国BASARA」の場合、それぞれが持つ武器の形状がまるで違うので、普通の時代劇とは一線を画した魅力がある。

公演ごとにパワーアップしていて驚かされる殺陣だが、今回も各出演者がゲームのモーションを完璧にコピーしており、十分期待に応える出来となっている。さらに演出面が大きく向上しており、背景の巨大スクリーンを使ったり、ピアノ線を使ったり、アンサンブルのメンバーがすさまじい個人技を見せたりと、ありとあらゆる演出で人間離れしたアクションを再現しているのだ。

舞台「戦国BASARA」は毎回、ドラマパートよりもアクションしている方が長いんじゃないかというくらい殺陣に時間を使っているが、今回はそれが行き着くところまで行き着いた感がある。

加えて、片倉小十郎 VS 伊達政宗や、真田幸村 VS 猿飛佐助といった本来ならありえない組み合わせの殺陣が見られるのも今作ならではだ。今回はかなりの大人数が出演していることもあり、どんな組み合わせの対決が実現するのか楽しみにしてほしい。