既婚者と肉体関係を持つ不倫は、後ろめたいつながりがゆえになかなか人に打ち明けることはできず、言動にもおかしさが出てきます。
そんな自分が友人たちにどう見えていたのか、不倫を隠していたある独身女性は、相手との関係が終わり改めて周囲とつながろうとしたとき、厳しい現実を知りました。
迷惑をかけるようなことはなくても、「悪い変化」が見えれば周りの人の印象も変わります。
女性に何があったのか、実録でご紹介します。
不倫に振り回された女性が友情を失うに至った流れとは
「誰にも言えない」不倫
明子さん(仮名/29歳)は、会社の取引先に勤める既婚男性と半年ほど不倫関係にありました。
業務で関わるうちに仲良くなり、「プライベートな話題を出しても嫌がらず答えてくれる」ことから、明子さんは気を許していったといいます。
結婚しているとはいえ奥さんとの仲の良さなどはいっさい言わず、子どもがいるのは知っているけれどほとんど話題にもしなかったというその既婚男性は、明子さんが独身で彼氏がいないことを知ると「グイグイくる」状態だったそうです。
「顔も好みだしスタイルもいいし、いいなとはずっと思っていました。
会社の男性社員には言えないような話も別の会社のこの人なら何でも話せるし、仕事の苦労とか聞いてもらううちに、プライベートな話もするようになって」
ふたりの打ち明け話のなかには妻の愚痴もあり、「君みたいな女性なら俺もリラックスできるのだけど」と男性に言われると、「どこかで期待する自分がいた」ことを、明子さんは隠さず話してくれました。
お互いに気があれば親密度が深まるのはあっという間で、業務の打ち合わせをわざわざ夕方遅くに設定してそのまま退社できるようにし、こっそり食事に行くようになります。
ホテルに行ったのは週末の夜で、「飲みすぎたから休憩したいねと、わざとらしい理由を作って」ふたりは一夜を過ごしました。
「奥さんへの罪悪感はもちろんあったのですが、彼が言うには奥さんもバリバリのキャリアウーマンで仕事メインで生きていて、自分のことには関心がない状態なのだそうです。
私も正直にいえば完全な恋愛感情があるわけではなく、寝たから付き合ってほしいなんて考えていなくて、軽い気持ちだったのは確かです」
小さな声でそうつぶやく明子さんは、その夜の自分をひどく恥じていました。
奥さんや彼の家庭の存在だけではなく、お互いの会社の人間にバレてもまずい不倫関係は、「誰にも言わないこと」と約束を交わすことで続きます。
「私の会社には不倫が周りに知られて肩身の狭い思いをしている社員がいて、こうなってはいけない、と強く思いました。
それで、同僚たちだけでなくプライベートの友人にも、不倫は隠していました」