赤ちゃんは泣くのは仕方なし。乗る前に工夫も
赤ちゃん連れで新幹線や飛行機などに乗る場合、可能なら事前にキッズスペースで遊ばせたり歩かせたりして、体力を使わせると、スムーズに赤ちゃんの眠気を誘えるかもしれない。
出発時刻を昼寝のタイミングに合わせるのも方法のひとつ。母乳のママは座席での急な授乳に備えて、授乳しやすい服装で出かけると便利だろう。
Twitterで議論になった新幹線だが、どうしても泣き止まない場合はデッキに出てあやすしかない。ぐずり対策のおもちゃは、赤ちゃんのお気に入りのものを持っていくのはもちろん、その場で新しいおもちゃを与えると興味津々となり、長く遊んでくれる可能性は高い。
ただ親が手を尽くしても、赤ちゃんが泣くことはある。そんなとき、周囲の人はプレッシャーを与えるのではなく、お互いさまだと大目にみてあげるといいのではないか。
20年前の作品だが、田島みるくさんの育児マンガ『あたし天使あなた悪魔』で、騒ぐ子どものエピソードが出てくる。舞台は新幹線ではなく焼肉屋さん。店内を2周駆け回った2歳児の親に対し、客の中年女性が「静かにさせなさいよ! ちゃんとしつけてから来な!」と大声で注意する。すると、子どもの父親は「生きてんだからしかたねーだろ!」と言い返すのだ。
どちらの言い分もわかるし、どちらも大人げない。ただ、父親の「生きてんだからしかたない」はちょっとした名言だと感じた。
他人の子までかわいいと思う必要はないが、電車の中で赤ちゃんが泣いていても「ああ、生きているんだなぁー」と周囲がやり過ごしてくれれば、それだけで助かる親たちは多いはずだ。小さな生命がほとばしってんだなぁーと。
赤ちゃんは泣く。「ぎょえー」は赤子なりの言語であり、言葉の代わりに泣いて意思を伝えようとしている。空は青く、雪は冷たく、赤ちゃんは泣く。そういうものだと理解すれば、周囲も親も、もう少し楽な気持ちで電車や飛行機に乗れるかもしれない。