渾天(こんてん)儀(ぎ) 江戸時代 国立歴史民俗博物館蔵

ファンタジーじゃない!?時代に合わせて活躍した陰陽師たちの歴史

2023年10月3日(火)~12月10日(日)の期間、千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館にて企画展示「陰陽師とは何者か―うらない、まじない、こよみをつくる―」が開催中。

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  • 陰陽師と式神・外道 復元模型 国立歴史民俗博物館蔵
  • 「占術・暦注雑書」 16世紀初頭~前半 国立歴史民俗博物館蔵
  • 「鎮宅祭次第」 江戸時代 国立歴史民俗博物館蔵
  • 東北院職人歌合「陰陽師」 室町時代写 国立歴史民俗博物館蔵 ※後期(11/7~12/10)は複製を展示
  • 渾天(こんてん)儀(ぎ) 江戸時代 国立歴史民俗博物館蔵

『陰陽師』と聞くと、本や映画の影響から、呪符や式神を使い怨霊から人々を守る正義のヒーローというイメージを持つ人が多いのではないだろうか。

一見ファンタジーの世界の登場人物のように感じられるが、陰陽師は確かに実在し、天皇や幕府を支え、政治に影響を及ぼすほど日本においては頼りにされる存在だった。

また、あまり知られていないが暦の製作と配布を行っていたのも陰陽師である。時間という目に見えないものを可視化する暦づくりは、彼らのもっとも大切な仕事のひとつであった。

同展示では、古代日本に成立し、中世から近世へと数百年にわたってその役割を広げていった陰陽道の歴史と、そこから生み出されてきた文化をさまざまな角度からとりあげている。

陰陽師が用いた都状(とじょう)や呪符などの史資料は必見だ。※都状(とじょう)…陰陽道で行われる祭りに奉られる祭文。

「占術・暦注雑書」 16世紀初頭~前半 国立歴史民俗博物館蔵

さらに、誰もが一度は聞いたことがあるであろう平安時代の実在の陰陽師、安倍晴明についてもクローズアップしている。

決してファンタジーではない陰陽師が、現実の世界でどのようなはたらきをしていたかを知ることができるまたとない機会だ。

「陰陽師とは何者か―うらない、まじない、こよみをつくる―」開催概要

<展示構成>
プロローグ 陰陽師をさぐる

第1部 陰陽師のあしあと
―1 陰陽師、あらわる―古代の陰陽道
―2 陰陽師、ひろがる―中世の陰陽道
―3 陰陽師、たばねる―近世の陰陽道
―4 陰陽師の仕事
―5 陰陽道と民俗

第2部 安倍晴明のものがたり
―1 安倍晴明とその子孫
―2 安倍晴明のライバルたち
―3 転生する安倍晴明

第3部 暦とその文化
―1 暦をくばる
―2 暦をかえる
―3 暦をそろえる

エピローグ 陰陽師が残したもの

※章の構成と出品作品は変更になる場合があります。

<開催日時>

2023年10月3日(火)~12月10日(日)
9:30 ~16:30(入館は16:00まで)
休館日:毎週月曜日(月曜日が休日の場合は開館し、翌日休館)
※開館日・開館時間を変更する場合あり。
※会期中、展示替えあり

<開催場所>

国立歴史民俗博物館 企画展示室 A・B
住所:〒285-8502 千葉県佐倉市城内町 117

<料金>

一般 1000 円/大学生 500 円
※総合展示も合わせてご覧になれます。
※高校生以下は入館無料。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を要提示。
(専門学校生など高校生及び大学生に相当する生徒、学生も同様)
※障がい者手帳等保持者は手帳等提示により、介助者と共に入館無料。
※半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑にご入場可。
また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料割引。

<主催>

大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館

紹介者コメント・イベニアスタッフ

鬼退治や呪術などを題材にした作品は現代でもありますが、陰陽道を駆使して人ならざる者を倒す元祖主人公と言えば安倍晴明。(個人の見解です)

歴史から入った人も漫画から入った人も、実際の陰陽師たちの仕事の様子に触れて作品を見直せば、新たな気づきがあるかもしれません。

※あくまでイベニアスタッフの個人的な追記・意見・感想です。

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