保育園に迎えに行くと、担任の先生から「今日もお友達と仲良く遊べました」とか、「おもちゃを自分から進んでお片付けしていました」と褒められるのに、家では兄弟ゲンカはするし、おもちゃは出しっぱなし…。
まだ子どもなのに、外と家で態度が180度違うのは、問題ありなのでしょうか?
家では態度が悪いのに、園では良い子を演じている。「まだ子どもなのに外面がいいなんて、なんだか嫌だわ」と思ってしまいませんか?
これは問題があるのかどうか、『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』の著者の立石美津子がお話しします。
内弁慶・外弁慶
弁慶は抜群の体力と腕力の持ち主で、後に源義経の家来となったと言われる人物です。“弁慶の泣き所”とは「弁慶ほどの豪傑でも、膝から足首の間(向こう脛)を蹴られると痛がって泣いた」という話からきた言葉です。
これを語源として“強がっている人”を弁慶と呼びます。その中で「家では威張り散らしているけれども、外では意気地のない人」を“内弁慶”、反対に「家ではおとなしいけれども、外では威張っている人」を“外弁慶”と言います。
他人の前ではおとなしく、家に帰って態度が豹変する“内弁慶の人”は、きっと外では鎧を着て緊張しているのです。だから、リラックスできる休息場所である家庭では緊張がほどけ、傍若無人に振る舞うわけです。そんな夫っていませんか?
実は、子どももそういうところがあるんですよ。
保育園では良い子なのに、家ではモンスター
子どもを保育園に迎えに行くと、「今日も給食を残さずにペロリと食べました」「お友達にもおもちゃを貸してあげ、仲良く過ごせました」と、担任から良い報告を受けることがあります。
そんなとき「嘘でしょ!家では『これ食べない、あれ食べる』と好き嫌いするし、兄弟ゲンカばかりしているし…」と思ってしまいませんか。
でも、これって人の自然の姿だと思うんです。子どもだったら尚更です。
保育園、幼稚園は集団生活の場。遊びたいおもちゃは友達が使っていて思い通りにならなかったり、給食で苦手なメニューが出てきたり…こうして子どもなりに我慢し、緊張感を持ちながら過ごしています。
家はリラックスできる場所なので、日中我慢していたことを爆発させて親に甘えたり、我儘を言ったりします。