片づけに関するトピックは、主婦の間ではまさにテッパン。いつまでたってもテッパンであることから、この問題が一筋縄では「片づかない」問題であることがわかります。
片づけない夫や子どもにイライラするママ、いくら片づけて! と口を酸っぱくして言っても、効果がないどころか逆効果だったら、どうでしょうか。
家族を片づけにおける仲間にできれば、ママの苦労はぐんと減るはず。でも、そのためにはいったいどうすればいいのでしょうか?
整理収納アドバイザーであり、企業でのセミナー実績も豊富な小宮真理さんの『家族が自然と動きだす! お母さんだけが頑張らないラクちん片づけ』を参考に、円満家庭が手に入る片づけ法をお教えします!
なぜ家の片づけはストレスフルか
実際に片づけに入る前に、なぜ家の片づけは大変なのかを、はっきりさせておきたいと思います。
まず、ママ一人ががんばり過ぎているから。 これは容易に想像できますね。
家族に期待せず、あるいはいくら言っても手伝ってくれないため、多くのママは片づけを一人で背負いこみがちです。せっかく片づけても、家族が散らかす、そしてまたひとりで片づけて……の悪循環。
さらに、片づけが大変なもうひとつの理由、それは、ママのなかに、収納における「~ねばならない」という思い込みがあるから。
ということは、実際に片づけを始めるにあたって、次の2点を念頭におくことが大切ということがわかりますね。
- ママひとりががんばり過ぎない。
- 収納に関する思い込みを捨てる。
それでは実際にどうすれば、ストレスなく片づけができるか、小宮さんにナビゲートしてもらいましょう。
基本のルールは抑えておく
最初に片づけにおける基本ルールを抑えておきましょう。小宮さんが提案する流れはいたってシンプル。
- モノの要・不要の判断→整理
- 住所の設定→収納
- できれば毎日リセット→整頓
これが基本です。
特に難しいことはありませんが、人によって、どのフェーズが苦手かは、実際にとりかかるうちにわかってくるのではないかと思います。
小宮さんは、とりかかるのは、まず思い入れの少ないスペースから、と言っています。
いきなり洋服など大物にとりかかると、時間も体力も必要になります。それに、失敗した時の挫折感で、再度手をつけるまでに時間がかかっていまうかもしれません。
まずは文房具から、というのが小宮さんの提案。
そうした小さなスペースから手をつけて、小さくてもいいですから、達成感を味わうのです。
それに味をしめて、片づけが楽しくなってくればこっちのものです。
1.整理の基本ルール
「整理」とは、ズバリ、モノを捨てること。
整理の基本のルールは、1年以内に使ったかどうかで、モノを二つに分ける、どうしても決めかねるものに関しては、「猶予ボックス」をつくり、特定期間目につくところに置いておきます。
その後、やはり使わないのであれば、迷わず処分するのです。
2.収納の基本ルール
必要なモノだけが残ったら、次はそれらを取り出しやすく、しまいやすく収めていく、つまり「収納」です。
使ったら戻すことを徹底させるには、モノの住所を決めることが重要です。
この時に、ママしかわからなければ意味がありません。
子どもと一緒にかわいいマスキングテープを使って、遊びながらラベルを貼るのもいいですね。文字が書けるお子さんなら、自分のモノの収納場所のラベルは自分で書いてもらうのもテです。自分で書くことで、責任感も増しますね。
捨てられない時
整理が苦手な人はいます。捨てられないのです。「もったいない」「いつか使うかも」「高かったし…」というのがそんな人たちの言い分ですが、小宮さんは、本当にもったいないことはなにか、と問いかけてきます。
たしかに、まず捨てるか取っておくか悩む時間がもったいないですし、もし一部屋分、整理できないモノであふれた物置代わりになっていたりした場合、家賃や固定資産税を無駄にしていることになります。
つまり、「捨てること=もったいない」ではなく、「不要なモノを取っておくこと=本当にもったいない」になるのです。
また、服を捨てる判断も迷う人が多いもの。本当にその服が必要かどうかは、それを着て外に行けるか、という点を基準にし、さらにジャッジは家族にしてもらうのはどうでしょうか。他人では遠慮して言えないことも、家族なら言ってもらえるでしょう。パパには、妻より娘に言ってもらえば、素直に捨ててくれるかもしれません。
このように、家族を整理の段階から巻きこむことが重要です。整理を定期的にやって、家族のイベント化してしまうのも一案かもしれませんね。