カフェに行っても、レストランに行っても、お行儀よく静かにして食べている子がいます。ママ友との集まりや講演会を聞きに行っても、周りの子はおとなしくしています。
それなのに、うちの子ときたら暴れまくるし、ちっともジッとしていられない。大声で叱れば、ますます反抗して手が付けられなくなる。
そんな、どこへ行っても肩身の狭い思いをしているママもいるのではないでしょうか?
今日は『モンテッソーリ教育で伸びる子を育てる』の著者で、日本・欧米いいとこどり育児を提唱する平川裕貴が、落ち着きのない子にはどのように接したらいいのか、その原因も探ってみたいと思います。
どうすればいい? お店で大暴れする子
実は子どもの「興奮スイッチ」が入ってしまうと、落ち着かせるのは非常に難しくなります。
叱っても、子どもの耳にはなかなか届きません。むしろママが大声で叱れば叱るほど、さらに興奮させてしまうことになります。そんな場合は、よほど怖いおじさんか鬼にでも登場してもらわないと収まりません。
では、どうすればいいのでしょうか?
まずは事前に予防策を講じておくことをお勧めします。
出かける前に
・出かける前に子どもと「公共の場でのルール」について話しておく。
子どもがある程度物事がわかる年齢(2・.3歳以上)であれば、一方的に伝えるのではなく、「どうしたらいいかな?」と考えさせ、自分で答えさせ、一緒にルールを決めておきます。
→すぐに守れなくても、自分で決めたルールを守れなかったという後ろめたさや、多少なりとも後悔の念があれば前進。
・出かける前に十分運動させておく。
例えば、車で長時間移動していきなりカフェやレストランに入れば、子どもは動きたい衝動に駆られるでしょう。ですから、可能なら途中で公園にでも寄って、子どもを思いきり走り回らせたり、車から降りて少し運動させておく。
→男の子のエネルギーを発散させるのはたいへんだけれど、それだけ元気で健康なのだと前向きに考えましょう。
・カフェやレストランに入る前に、ルールについて念押ししておく。
ルールが守れない時は、周りの人に迷惑がかかるから、外に連れて行くと伝えておきます。ここで、十分クールダウンさせてから入りましょう。
→他の罰則を決めてもいいですが、守れない罰則は逆効果になります。たとえば、「暴れたらオーダーした料理を食べさせません」などというのは、無理ですよね。必ず実践できる罰則にしておかなければ、次回から益々言うことをきかなくなります。
レストランに入ってから暴れだしたら
・すぐに外に連れてでましょう。
そして大声で怒鳴ったりせず、静かに「中では静かにしなければいけません」と注意しましょう。その約束が守れると言うなら、席に戻ります。
→スイッチが入ってしまう前に対処するのがコツ。こういう時は毅然とした態度を取りましょう。
・大声を出すような場合は、「小声で話すゲーム」とか「沈黙タイム」とかゲーム感覚で静かにさせましょう。
子どもだけに静かにさせるのではなく、ママも一緒にゲームを楽しむことです。
→筆者のスクールでも、うるさい時はあえて静かにしないと聞こえないような声で話したり、声を出さずに唇を読ませたりします。また「小声で話すこと」をゲームにすると子どもは面白がってやります。
・静かにできたら、ほめてあげましょう。
大人にとっては当たり前で簡単にできることでも、子どもにとってはたいへんな作業なのです。