保育園では問題児なのに、家では優等生
でも、逆はどうでしょう。外で威張り散らしているのに、家では“借りてきた猫”のように静かにしている“外弁慶の子”。
保育園では友達を突き飛ばしておもちゃを奪い取ったり、保育士が他の園児と関わっているのが面白くなく、先生の気を引こうとわざと中断させるような悪さをする。これは、もしかして家で押さえつけられているストレスを、保育園で発散させているのかもしれません。
私が園で仕事をしていた頃、そんな子がいました。園でお友達に意地悪したり、先生を困らせる行為をわざとしてみたり。家庭でも同じように問題行動が収まらないのかと思いきや、母親が迎えに来ると“借りてきた猫”のように態度が豹変するのです。親の顔色を常に伺う子でした。
親御さんに園での様子を包み隠さず報告すると、「そんなはずはありません。家ではとってもいい子なんです。お友達が先にけしかけたのではありませんか?先生の対応が悪いのではないですか?」と反対に苦情を言われる始末でした。
家でも良い子、外でも良い子
保育園でも家庭でも心が安定していて落ち着いているのならばいいのですが、自分の真の姿を出せないでいて“良い子を演じている”のは問題です。
「大人にどう評価されるか」が本人の行動基準になっていて、「これは嫌だ。自分はこうしたい」という気持ちをどこにも出せないまま、常に人の顔色を見て行動しているからです。「親や保育士に嫌われたら大変」と良い子を演じている“いい子症候群”ですね。
でも、そのツケは思春期に反動として出てくるかもしれません。また、“決して自分の意思を表に出せない、周りがどう思うかで行動してしまう人”になってしまうかもしれません。
まとめ
外では良い子なのに家では態度が悪い。これは“家庭がガス抜きができるリラックスする場所”になっている証拠です。そんなオアシスを作れている自分をほめてやりましょう。
もしかして、これは家で威張っている夫も同様かもしれません。“内弁慶”は決して悪いことではありませんよ。