多様性に満ち、現在進行系で様々な名曲が生み出され続けているアニソンシーン。

アーティスト性や作曲家・作詞家の作家性と共に、良質な音楽の源泉となっているのが、各社が展開するアニソン専門レーベルの存在です。

洗練された楽曲に強いレーベルや豪華アーティストが集まった新進気鋭のアニソンレーベル、更に、老舗レコード会社によるサブブランドまで、各社のカラーはバラエティーに富んでおり、アーティスト単体のみならず、レーベル毎の比較でも、また色々とおもしろいものが見えてくるのです。

今回は、特に人気のあるアニソン専門レーベルをご紹介しながら、その方向性や独自性について熱く語ります!

"アキシブ系"の立役者! オシャレで洗練された音楽が魅力の「flying DOG」

主なアーティスト:坂本真綾、東山奈央、沼倉愛美、May'n、AKINO、梶浦由記、菅野よう子、中島愛、鈴木みのり

"楽曲派"なアニソンファンにとって、そして現在のアニソンシーンにおいて、決して欠かすことのできない存在となっているレーベルが「flying DOG」です。

JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント内のアニソン専門レーベルであるflying DOGは、今から約10年前の2007年にその歴史をスタート。

特筆すべきは、その音楽的クオリティの高さで、国内外の有名ミュージシャンやコンポーザーを招いて制作された楽曲の数々は、ファンを魅了し続けています。

渋谷系の音楽をアニソン、声ソンに取り入れた"アキシブ系"の楽曲を数多く生み出したことで知られる同レーベルらしく、オシャレで洗練された楽曲が多いこともflying DOGの音楽的特色です。

所属アーティストに目を向けてみれば、flying DOGを代表する歌姫である坂本真綾さんを筆頭に、人気女性声優陣のお名前が並び、May'nさんら実力派アニソンシンガーが、その高い歌唱力でレーベルの音楽性をシッカリと支え、更には、才気溢れるコンポーザー陣も勢揃い。

また、同レーベルにとっての看板作品の一つであるマクロスシリーズをきっかけにデビューを果たした中島愛さんや鈴木みのりさん、劇中に登場する"戦術音楽ユニット"ワルキューレなど、メディアミックス企画からのアーティスト育成にも、その確かなプロデュース力の高さが感じられ、まさに、"アーティスト性"と"プロデュースワーク"の両面で完璧な調和が取れているアニソンレーベルという印象を受けます。

今後の注目アーティストは、やはり、鈴木みのりさんです。『マクロスΔ』のフレイア・ヴィオン役でシーンに登場し人気を博すと、そのアイドル性と確かな実力を武器に遂にソロデビューを果たしたアニソン界の新たなシンデレラガール。

今夏には、ソロ名義での『Animelo Summer Live』出演も決定と、躍進を続けており、今後のアニソンシーンを支える重要アーティストのひとりとなるに違いありません。