――1月22日(水)の完成披露プレミア上映会では一般のお客さんと映画をご覧になったそうですが、手応えを感じたんじゃないですか?

「僕がビックリしたのは、剛太と羅門が素顔で向き合うクライマックスで早くも嗚咽が聞こえてきたことです。

剛太や羅門の痛みや想いにそこまで感情移入してくれているお客さんがいてくれるのが分かったし、帰り際には僕と同じぐらいの年齢の女性から涙ながらに握手を求められてすごく嬉しかったですね。もちろん基本はエンタテインメント作品なのですが、その根底にあるメッセージをきちんと受け取ってもらえていたので、手応えを感じました」

――映画のラストがあんなふうに終わるので、気が早いですが、続編を期待してしまいます。そのあたりはどんなふうに考えていますか?

 

『劇場版 仮面ティーチャー』©2014 劇場版「仮面ティーチャー」製作委員会 ©藤沢とおる/集英社
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「『仮面ティーチャー』というフォーマットって、そこは藤沢とおる先生のすごいところなんですけど、様々な可能性があると思うんです。

多くのヒーローものや学園ものがシリーズ化されているように、続けていくことの面白さがあるような気がします。いろいろな教育問題に荒木剛太がどう立ち向かっていくのか? ということを考えたら、ドラマの1シーズンとか劇場版の1本だけではすごく勿体ないというか。

続けていくことで、より深みが増していくと思うし、新たな面白さがどんどん出てくるような気がして。学校や生徒によって抱えている問題も違うので、そういうものをひとつひとつ丁寧に描いていけたらいいですよね。

時代に合わせていろいろな仮面ティーチャーが登場してもいいし、僕自身も続編を待ち望んでいる一人なんです(笑)」

2月22日(土)、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた『劇場版 仮面ティーチャー』の初日舞台挨拶でも「ヒーローは必ず還ってきます」と大きな声で言いきった守屋健太郎監督。その言葉が現実になるのがいまから楽しみだ。
 

映画ライター。独自の輝きを放つ新進の女優と新しい才能を発見することに至福の喜びを感じている。キネマ旬報、日本映画magazine、T.東京ウォーカーなどで執筆。休みの日は温泉(特に秘湯)や銭湯、安くて美味しいレストラン、酒場を求めて旅に出ることが多い。店主やシェフと話すのも最近は楽しみ。