「コロナの頃は、自分の精神状態が普通ではなかったと思います。親切にしてもらっているうちに、恩返しをしなければならないような気になってしまいました。厳しい父親と正反対の優しさに、ついふらふらっとなってしまったのかもしれません」

でも、愛人になったことを後悔していないという真由さん。

コロナの頃に自分を見つめる時間があり、次第にエンタメから別の世界にシフトしようとしていた頃でした。

「男性とは週に2~3回、ディナーをしてからホテルで休憩。旅行に連れて行ってもらっているうちに関係が深まっていって。そのうちに彼の影響を受けて上昇志向に目覚め、キャリアアップしたくなりました」

翌年に応募した一部上場会社の役員秘書に採用された真由さん。

愛人料も月額50万円に。シェアハウスから港区のマンションに引っ越し。でも愛人の男性が真由さんのマンションに訪れたのは引っ越しの当日だけ。愛人には結婚というゴールがないと改めて悟った真由さんはアプリで知り合った男性らと付き合ってみるものの、価値観が合わずにすぐに別れたそうです。

「男性に期待をすることをやめました。いつか愛人をやめる日がくるかもしれないので、キャリアアップを怠らずに毎日を精いっぱい生きようと思っています」

いつ終わるかわからない愛人という生き方から、男女の機微を知ったという。

同じ年齢の女性達より「精神的に老けているかもしれない」と少し寂しそうに笑った。