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カフェの奥にある厨房では、片根さんの奥様(智子さん)がオレンジを切っている真っ最中。
その隣では、別の女性スタッフがドーナツにジャムをつめていた。
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「うちは、パン工房と地下の厨房が連動しているんです。カフェでお出しするパンは1階で焼いてもらっているし、パンに用いる餡やクリームなどの副材料をここで作っています」
ところで、智子さんがいま切っているオレンジはどうするのだろうか。
「オランジュというデニッシュを作ります。無農薬のオレンジなので、皮もむだにしません。シロップで煮て、オレンジフランスというパンや焼き菓子などに使います」
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カタネベーカリーでは、サステナビリティという言葉が使われはじめるずっと前から食べものをできる限り無駄にしない工夫をつづけてきた。
「パリの朝食」についてきたマーマレードも自家製のはずだ。
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