そして到着! いかがだろうか。
「あれ、意外と小さい?」と思うかもしれない。僕も最初はそう思っていた。
だが、この滝から流れ出る水の勢いは、想像をはるかに超えていたのだ……。
まずは薄氏が滝に突っ込む。一礼し、「えいっ!」と気合を込めて叫ぶ。
おお、テレビで見たことある光景だ!
そして滝に入っていく薄氏……。
と、滝に入った途端、薄氏の顔から先ほどまでの余裕が消えた。何かに必死に耐えているような表情だ。これはもしや、見た目以上に辛いのか?
2分ほどが経過し、薄氏が滝から出てきた。
もう、見るからに消耗している。
だ、大丈夫かな……。
いよいよ僕の番だ。
まずは右肩を滝に入れて……と、入れた瞬間、水が勢い良く右肩に乗ってきて、思わず体がぐらついた。
え、ちょっと待って。水、めっちゃ重いんだけど。
見た目の印象をはるかに超える水の勢いにたじろぐも、ここまできたら引き返せない。必死に体を滝の中に入れ、教えてもらった「金剛合掌」のポーズをキープする。
つつつ、辛い! これは、辛い、です!
写真だといまいち伝わらない、というか、その場にいても伝わりにくいのだけど、この滝行、めっちゃキツイのだ。「シャワーかな?」くらいに甘い考えを持っていた少し前の自分を殴ってやりたい。
水ってこんなにヤバイのか……!
果てしなく長く感じる2分が終了し、滝から出たときにはもう全身がふらふらになっていた。
滝行は1~2×2回というコースで行うということで、再び薄氏が滝に入り、その後はまた僕が入る。2回目ともなると、初回ほどの衝撃はなくなる代わりに、"ただ耐えることに集中するので、何も考えられない"という状態が続く。
仕事柄、どうしても情報摂取過多になりがちな僕にとっては、たとえ2分間でも「無心になる」というのはなかなか新鮮な体験だ。