夏場に感じるめまいや頭痛、だるさなどは、夏バテや脱水が原因と考える人が多いのではないでしょうか。

実は、夏は貧血になりやすい季節です。夏に感じる不調は、もしかしたら貧血が関係しているかもしれません。

今回は、夏に貧血になりやすい原因や、貧血のときに気をつけたい食材ついてご紹介します。

夏の貧血に注意!

貧血(鉄欠乏性貧血)とは、赤血球(ヘモグロビン)が減少した状態です。

赤血球(ヘモグロビン)は酸素を全身に運ぶ働きをするため、減少すると体内が酸欠になり、さまざまな不調を引き起こします。

貧血になる主な原因は、鉄分不足や月経、病気などです。

夏は暑さによって食欲が落ちやすく、食事の量が減ったり食生活が偏ったりして、鉄分不足による貧血になりやすいといわれています。

また、多量の汗をかくことによって、鉄分が体外に流れ出てしまうのも、夏の貧血に関係しています。

通常は貧血にならない人も、夏は貧血に注意したほうがいいでしょう。

貧血の症状は?

貧血の症状には、立ちくらみやめまい、ふらつき、だるさ、息切れ、耳鳴り、頭痛、吐き気などが挙げられます。

また、イライラや集中力の低下、物忘れの増加、不眠なども、貧血の症状のひとつです。

ほかにも、貧血になると、爪が割れやすくなる、髪がパサつく、抜け毛が増える、シミやあざができやすくなる、肌が荒れるなど、美容面にも影響があります。

夏になって上記のような症状が起きている人は、夏の貧血かもしれません。

次にご紹介する貧血にいい食材を意識して摂りましょう。

貧血に良い食材とNGな食材を紹介

以下は、貧血に良い食材とNGな食材です。

1:貧血に良い食材

貧血に良い食材は、鉄分を豊富に含んだものや鉄分の吸収を助ける栄養素が含まれているものです。

鉄分は、赤身の肉や魚、レバーなどに含まれる「ヘム鉄」と、カカオや豆乳、小松菜、ひじきなどに含まれる「非ヘム鉄」の2種類があります。

吸収率が高いのはヘム鉄ですが、非ヘム鉄もヘム鉄やたんぱく質、ビタミンCなどといっしょに摂ると吸収率がアップします。

朝ごはんに「きなこ豆乳」や「ココア」、息抜きやおやつに「ビターチョコレート」、夏バテ解消にも役立つ「レバニラ炒め」、暑さで食欲がないときはさっぱり食べられる「刺身、海鮮丼」などのメニューで、鉄分の摂取量を増やしましょう。

2:貧血にNGな食材

貧血にNGなのは、鉄分の吸収を妨げる「タンニン」を含む食材です。

「タンニン」は、ポリフェノールの一種でコーヒーや紅茶、緑茶などに含まれています。

貧血が気になる人は、タンニンを含む食材と鉄分を含む食材をいっしょに摂るのはできる限り避けましょう。

たとえば、コーヒーを飲む場合、鉄分を含む食材を摂ってから30分〜1時間後にすると、吸収を妨げにくくなります。