その2)妖怪たちのネーミングが笑える

ジバニャン
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地縛霊の「ジバニャン」を筆頭に、気持ちをホノボノさせてしまう「ホノボ~ノ」、気持ちをドンヨリさせる「ドンヨリ~ヌ」など、妖怪のネーミングがユニークでわかりやすい。

ダジャレやお笑いネタが、すぐツボにハマってしまう小学生が、友だち同士で話題にしたくなるのもわかります。

何でも忘れさせてしまう帽子の妖怪「忘れん帽」、存在を地味にさせてしまう「ジミー」、ペガサスの姿をした「魔ガサス」に「ちからモチ」「ひも爺」「まぼ老師」など、思わずツッコミたくなる脱力系のネーミングばかり。

しかも妖怪なのにビジュアルは全く怖くない、キモかわいい系。「ジバニャン」やケータの執事「ウィスパー」などの丸っこい造形は、ぬいぐるみやグッズにしやすい。ちまたの「ゆるキャラ」ブームも、『妖怪ウォッチ』のキャラ流行りにひと役買っているような気もします。

その3)新キャラが続々! コンプリートしていく『ポケモン方式』

「ジバニャン」や「コマさん」など可愛い妖怪→“プリチー族”、「ドンヨリ~ヌ」などビジュアルが不気味? な妖怪は“ブキミー族”、ほかにも“フシギ族”“ニョロロン族”など、カテゴリー分けされた妖怪は既に250種類以上! 

面白い妖怪が次々登場して「妖怪メダル」をゲットしていくコンプリート性は、「ポケモンゲットだぜ!」方式に馴染んだ子供たちには、何の抵抗もなく楽しめてしまいます。

思えば子供は「アンパンマン」に始まり、「ポケモン」「プリキュア」など、小さい頃からたくさんのキャラクターを覚えて集めて楽しんでいた……。昭和の子供時代の記憶をたどってみると「ライダーカード」や「めんこ」集めなど「子供のコンプリート癖」は、昔から変わらないのだなあと感じます。

 

その4)「バトル」ではなく「友だち」になっていく

妖怪といえば親世代がピンとくるのは『ゲゲゲの鬼太郎』です。しかし『妖怪ウォッチ』は『ゲゲゲの鬼太郎』が持っていた隠微な雰囲気はまるでなく、「めちゃめちゃ明るく楽しい妖怪モノ」。

次女が書いたジバニャン

小2の次女は「『妖怪ウォッチ』を見たら、妖怪が怖くなくなったよ!」と言っていました。悪い妖怪を倒すのではなく、ちょっと悪さをしている妖怪と友だちになる。そんな「友情」をベースにした、小学生がとっつきやすい設定も人気の要因なのでは。

更に小学生は怪談やオバケなど「ちょっと怖い」モノが大好き。そんな子供たちが好きな「ちょっと怖い」と「笑えて楽しめる」要素がうまくハマッたのが『妖怪ウォッチ』なのかな、と思います。