我が子がおとなしい子ではなく、友達を噛んだり、叩いたり、突き飛ばしたりするタイプだったら?そんな様子を見て「将来、暴力を振るう大人になってしまうのでは…」と不安になりませんか?

子どもは自分の思い通りにならないとき、自らの欲求を満たそうと攻撃的な行為に出ることがあります。

「親としては“暴力反対”。だから、どんな理由があったとしても、手を出すことだけは絶対に許さない!」。そんな教育方針で育てているつもりなのに…。何度叱っても親の思い通りに行動してくれず、気が滅入ることってありませんか?

子どもが友達を噛んだり、叩いたり、突き飛ばしたりする理由とその対策について、『「テキトー母さん」流子育てのコツ』の著者の立石美津子がお話しします。

子どもは自己中、相手の気持ちなんかおかまいなし

子どもはみんな、自己中心的な生物です。生まれてまだ数年しか経っていないので、自分とは異なる違う人間、つまり「相手の立場や気持ちに寄り添って考える」なんて不可能なことなのです。

もし、1歳や2歳で相手のことをよく考えることが出来たら、却って気持ち悪くありませんか?

それでも消極的な子、積極的な子、友達と上手に遊べる子、そうではない子など生まれ持った気質や育った環境により個性があり、そんなに他害(=他の子どもに危害を加える)が目立たない子もいます。

けれども、そうではない場合、他のママの手前もあり、つい仲裁に入りたくなりますよね。

子ども同士のトラブル発生!そんなときの親の態度あるある

子どもが複数人集まると、何かしらトラブルが発生します。そんなときよく見かける親の態度は…

1.先走って釘を差す

©あべゆみこ

まだ喧嘩もしていないうちから「仲良く遊ぶのよ」とお決まりのフレーズで伝える。最初から予防線を張る。

2.謝罪の言葉を必死で引き出そうとする

「『ごめんね』は?『ごめんね』は?」
「『いいよ』は?」

大人同士の人間関係を優先して、「ごめんね」「いいよ」の“謝罪と許しの言葉”を引き出したくて仕方がないママ達。子どもの口からこれらが出ると、ホッと胸を撫でおろします。

でも、子ども達当人はお互い納得していないのに言葉を強要されているので、数秒後にまた同じことを繰り返します。

理屈ではなく、自分もやったりやられたりする実体験を通して初めて相手の気持ちもわかるようになってきます。親が先回りしてしまうと、生の人間とぶつかって「どうすればよいか」を学ぶ機会が奪われてしまいます。

ここは大人の気持ちをグッとこらえて、手出し口出ししないで見守りましょう。