5)梅毒
梅毒トレポネーマという病原菌により感染し、皮膚や粘膜の小さな傷から病原菌が侵入して血液中に入って全身に広がります。口に梅毒の感染部位があれば、キスでも感染することがあります。
初期症状が出るのは感染して約3週間後で、感染部に痛みのないしこりが出来ます(小豆大~人差し指の先程度)。その後、中心が硬く膨れてきます。また、太ももの付け根のリンパ節が腫れますが、これも痛みはありません。
これを気づかず放置すると、やがてこの症状は消え、時間が経つごとに多彩な症状が出てきますが、現在では早期のうちに抗生物質による治療を行えば、完治する病気です。梅毒に感染していると、HIVなどにも感染しやすくなるので合わせて検査が必要です。
 

ディープキスで感染する病気も!?

上に挙げた病気に加えて、髄膜炎菌の感染による髄膜炎などもキスによる感染で起こりうるほか、双方の口の中に出血を伴う傷口があるというような特殊な条件下ではキスによるHIVの感染も可能性がないとはいえません。また、咽頭に感染する淋病(淋菌)やクラミジアに関しては、まだはっきりしたことは分かっていませんが、ディープキスであれば感染する可能性があるのではないかといわれています。

キスによる感染を防ぐためには、まず、普段から健康に気を遣い免疫を高めておく、口の中を清潔に保ち、出血や炎症のある時はキスを避けるといったことが挙げられます。

そして何より、心から信頼のおける特定の相手とのみ、キスをすることが一番の対策ですね。