季節の変わり目や花粉の時期になると、鼻がムズムズ、くしゃみが止まらない……。そんな鼻炎に悩んでいる人は多いのではないでしょうか?

鼻炎とひとくちにいっても、その原因や症状にはさまざまなタイプがあります。

本記事では、鼻炎のタイプや原因、日常生活でできるセルフケアや漢方の活用法について解説します。今日からできる対策で、鼻づまりのない快適な日々を取り戻しましょう。

あなたの鼻炎はどのタイプ?

漢方では、鼻炎は冷えが原因の「寒邪(かんじゃ)」と熱がこもる「熱邪(ねつじゃ)」に分けられます。

まずは自分の鼻炎がどちらのタイプなのかチェックしてみましょう。

1.冷えによる寒邪

寒邪による鼻炎は、からだが冷えたり、寒い空気にさらされたりすることで発症します。鼻炎が起こり始めた急性期に多く、主に次の症状があらわれます。

水っぽくサラサラした鼻水が止まらない
からだが冷える
舌が白くなる

2.熱による熱邪

熱邪による鼻炎は、体内に熱がこもることで発症します。慢性的な鼻炎が続いている場合に多く、進行すると副鼻腔炎を引き起こすことも。

熱邪が原因の鼻炎では、次の症状が特徴的です。
黄色く粘り気のある鼻水が出る
目の充血や喉の痛みがある
舌が赤くなる

なぜ鼻炎になってしまうの?

鼻炎の原因は、アレルギーやウイルスなどの外部要因と、体質や生活習慣などの内部要因があります。

1.鼻炎の引き金になる外部要因

鼻炎の大きな原因のひとつは、外部からの刺激です。代表的な例として、次のものがあります。(※1)

花粉やハウスダストなどのアレルゲン
空気の乾燥や寒暖差
タバコの煙

これらが鼻の粘膜を刺激し、炎症や鼻水、鼻づまりを引き起こします。

2.体質や生活習慣による内部要因

鼻炎の発症には、体質やからだの状態が深く関係しています。とくに、アレルギー体質の人はアレルゲンに敏感なため、鼻炎を引き起こしやすい傾向にあります。

また、自律神経に影響を与えるストレスや睡眠不足、生活習慣の乱れは、鼻炎を悪化させる要因です。

他にも、体内の水分バランスの乱れが鼻炎の原因になるといわれています。

漢方では、体内の水分調節は肺、脾、腎の働きによるとされ、これらの臓器が不調になると「水滞」と呼ばれる水分の滞りが生じます。この水滞が水分代謝を妨げ、鼻水や鼻づまりといった症状を引き起こすと考えられているのです。

これらの外部要因と内部要因が組み合わさることで、鼻の粘膜の炎症や鼻水、鼻づまりが起こります。