鼻づまりを解消するセルフケアを紹介

鼻づまりは生活に支障をきたす厄介な症状ですが、薬を使わなくても手軽なケアで解消できます。(※2)

1.鼻を温める

鼻づまりを解消するには、鼻を温めるのが効果的です。

血行不良によって鼻の粘膜に血液がたまると、鼻の中が狭くなり、つまりやすくなります。そのため、温めると血行がよくなるとともに、蒸気を吸い込むことで鼻の粘膜が潤い、鼻の通りがよくなります。

具体的には、次の方法で温めましょう。

・蒸しタオル
電子レンジで温めた蒸しタオルを、鼻の付け根に当てます。

・蒸気吸入
やかんや鍋で沸かしたお湯の蒸気を、鼻と口に当てます。このとき、口は開けたままにしておきましょう。

どちらの方法も、やけどしないようじゅうぶん注意してください。1〜2分温めるだけで、効果が期待できます。

2.脇を刺激する

ボールなどを脇の下に挟んで圧迫すると、からだの反対側の交感神経が刺激され、鼻の通りがよくなるといわれています。

左の鼻がつまっている場合は右脇を、右の鼻がつまっている場合は左脇にボールを挟んで刺激しましょう。

ボールの代わりにペットボトルなどを使えば手軽にできるので、外出先でも試せる方法です。

3.鼻うがい

鼻うがいは、鼻の中にたまった汚れやアレルゲン、粘り気のある鼻水を洗い流すので、鼻づまりを解消する効果があります。

使用する液体は、鼻粘膜への負担が少ない生理食塩水や、市販の鼻うがい用の製品がおすすめです。

ただし、頻繁にやりすぎると粘膜を傷つける可能性があるため、1日1〜2回を目安に行うようにしましょう。

鼻炎には漢方薬での対処もおすすめ

漢方薬には「鼻水」「鼻づまり」などに効果が認められているものがあり、耳鼻科や内科でも処方されています。

漢方薬は鼻炎症状に対する対症療法ではなく、アレルギー体質の根本改善を目指すことができます。

さらに、漢方薬は自然由来の成分でできているため、一般的に副作用が少ないとされているのも特徴です。

鼻水・鼻づまりの改善には、

鼻の粘膜の炎症を和らげる
水分の循環をよくして鼻水を抑える

などの働きのある漢方薬を選びます。

鼻炎対策におすすめの漢方薬

・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
余分な水分を排出して水分代謝を正常化することで、サラサラした鼻水やくしゃみなどの鼻炎症状を抑えます。眠くなる成分が入っていないので、仕事中や運転中に眠くなりたくない人にも適しています。

・辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
鼻の奥に熱感や乾燥があって鼻づまりが激しく、粘り気のある鼻水が出る人に適した漢方薬です。熱を冷まし潤す働きがあり、慢性的な鼻炎に効果を発揮します。

漢方薬は、自分の症状や体質に合ったものを選ぶことが大切です。どれが自分に合っているかわからないときは、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するといいでしょう。

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鼻炎は、適切なセルフケアや漢方薬の活用などで、症状を和らげることができます。

とくに、漢方薬は、根本的な体質改善を目指せる治療法として注目されています。

自分の鼻炎タイプや原因をしっかり理解し、今日から取り入れられる対策を実践してみましょう。

<参考文献>
(※1)医療法人財団 神尾記念病院「アレルギー性鼻炎」
(※2)耳鼻咽喉科 サージクリニック老木医院

<この記事の監修者>

医師
木村 眞樹子(きむらまきこ)

都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。

自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。

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