ボルダリング、穏やかじゃない
ちなみに先程まで僕が上っていた壁は、この施設のほんの一部に過ぎません。
実はこちらのジムには様々な角度の壁が用意されており、それぞれにコースが設定されているのです。今まで僕が挑戦していたのは、角度が80度ほどの、一番楽なコース。
6級は普通に無理。ということで、ちょっと難しい壁の8級に挑戦することにしてみました。こちらの壁は、ご覧の通りわずかですが反り返っています。
まーそれでも8級なら楽勝なはずだと、スタートのホールドを掴んで…
あれ!? 動けん!
そして落下!
反り返りすんげーきつい!
自分の身体を支えるだけで精一杯で、とてもじゃないですけど上に登るなんて無理です。
おかしい、こんなハズじゃ…。アニメだと、この程度の反り返りなんか楽勝で駆け上がるのに…パズーとか…。
ARuFa「ゴトウさん、じゃあ次の壁にいってみましょうか」
ゴトウ「いや、それが…」
ゴトウ「手が」
ゴトウ「手が、イッちまった…」
ARuFa「手が?」
ゴトウ「見てくれ。悪のホールドを掴もうと無理をしたのが祟って、完全に内出血して…」
ARuFa「してませんね」
ゴトウ「いや、実際のところ腕がきついんだ、休ませてくれー!!」
ARuFa「しょうがないですね。一息つきましょう」
ゴトウ「もう喉がカラカラで、死にそうだ」
ARuFa「自販機がありますよ。何か飲みます?」
ゴトウ「じゃあ、えーと。ソルティライチを」
ARuFa「なんか余裕あるセレクトだな」
ソルティライチを手に持った瞬間…。
ゴトウ「はうあっ!!!!」
ARuFa「な、なんですか!」
ゴトウ「これ、これ…めっちゃ持ちやすい! 」
ARuFa「え?」
ゴトウ「さっきの壁のホールドに比べたら…なんて持ちやすいんだ! 完全に、見事なまでに手にフィットする!」
ARuFa「もういいから早く飲んでください」
…喉の渇きは取れたものの、ボロボロになった腕はそうカンタンには復活しない。
すっかり負け犬になってしまったワタクシ。
物は試しと、カンタンな壁の4級にチャレンジしてみましたが、スタート地点でこのザマです。
すっかり意気消沈。
しかし、このままではどうにも格好がつきません。しょうがない…「アレ」を出すか…。