マスクをしている人を多く見かける季節。最近では風邪の予防はもちろん、花粉症対策や乾燥を防ぐ目的までさまざまな理由でマスクが使われています。

風邪やインフルエンザを引き起こすウイルスはとても小さく市販のマスクの網目を簡単に通り抜けてしまうため、予防にならないとも言われていますが、実際はどうなのでしょうか。
マスクをつけることの効果とトラブルを医師が解説します。
 

「マスクは細菌をブロックする」はウソ!?

まずは、多くの方が勘違いしているマスクの効果についてご説明します。
マスクは、ウイルスや細菌が入ってくるのを完全にはブロックできません。ウイルスは顕微鏡でも見えないほど小さいものです。マスクの繊維の隙間や、鼻とマスクの隙間からウイルスが侵入することはあります。

それでも風邪やインフルエンザが流行する冬は、マスク着用を推奨するのはなぜでしょう? その理由をご説明します。
 

風邪をひきにくくする効果アリ!

マスクをすると、鼻や口を通る空気が暖かく湿ったものになります。この「暖かく湿った空気」の中では、風邪やインフルエンザウイルスは生存・繁殖がしにくくなります。「暖かく湿った空気」では、人間に感染する前に、ウイルスが死んでしまいます。
ウイルスは冷たい乾燥した空気を好むということです。

よってマスクをすることで、乾燥した、冷たい空気が直接身体に入るのを防ぎ、風邪をひきにくくするという効果が期待できます。

また、マスクをすることで湿気がこもり、唇のひび割れや肌の乾燥を防ぐなど、保湿効果も注目されています。寒さ対策にもなり、お肌の血行もよくなると言われています。

今は「濡れマスク」や「アロママスク」のような商品も販売されていますので、より保湿効果やリラックス効果も高いと思います。