スポーツに関しては、2020年の東京オリンピックという明るい話題もありますが、相撲、アメフト、レスリング、ボクシング、チアリーディングと、ここのところずっと世間を騒がせているのは、スポーツ界の不正やパワハラ問題です。
スポーツは子ども達にとって、健康面で重要ですが、精神的な教育面でも大切な枠割を果たします。
そのスポーツで、サポートすべきスポーツ組織の不正やパワハラなどがまかり通っているのは、とても悲しいことです。
今日は『モンテッソーリ教育で伸びる子を育てる!』の著者で、日本・欧米いいとこどり育児を提唱する平川裕貴が、ぜひ参考にしていただきたい、デンマークサッカー協会の『少年指導のための10か条』をご紹介します。
デンマークサッカー協会少年指導10か条
- 子どもたちはあなたのモノではない
- 子どもたちはサッカーに夢中だ
- 子どもたちはあなたとともにサッカー人生を歩んでいる
- 子どもたちから求められることはあってもあなたから求めてはいけない
- あなたの欲望を子どもたちを介して満たしてはならない
- アドバイスはしてもあなたの考えを押し付けてはいけない
- 子どもの体を守ること。しかし子どもたちの魂まで踏み込んではいけない
- コーチは子どもの心になること。しかし子どもたちに大人のサッカーをさせてはいけない
- コーチが子どもたちのサッカー人生をサポートすることは大切だ。しかし、自分で考えさせることが必要だ
- コーチは子どもを教え導くことはできる。しかし、勝つことが大切か否かを決めるのは子どもたち自身だ
この10か条が気づかせてくれるもの
この十か条はサッカー少年を指導するコーチのためのものですが、実は拙著『モンテッソーリ教育で伸びる子を育てる』の中で紹介している『親の心得8か条』と共通した部分がとても多いのです。
ですから、単にスポーツを指導する立場に限らず、親の心得としてもとても参考になると思います。
1.子どもはあなたのモノではない
コーチは親ではないので、こう言っていると思いますか?
実は、欧米の人達には、「子どもは社会からの預かりもの」という考え方があります。子どもは自分の所有物ではなく、社会からの預かりもの。社会を構成する一員として、子どもを健全に育てることが親の役目だと言うのです。
ですから、親の思い通りに育てようとか、子どもに老後の面倒を見てもらうというような考えを持っている人は、0とは言いませんが、日本人に比べるとずっと少ないです。
日本では、虐待やネグレクトが問題になっていますが、それは、子どもを自分の所有物だと考えているからではないでしょうか?
子どもは「社会から預かっている大切な宝」なのだと考えることができれば、子どもを取り巻く環境も変わっていくと思います。
2.子どもは好きなことには夢中になれる
子どもは自分の好きなことには夢中になれますね。興味を持ったものがあれば、それについて知ること、学ぶこと、考えることが楽しくなります。
子どもが夢中になれるものを見つける手助けや、見つけた時は、応援してあげましょう。