呼吸が浅くなる原因
呼吸が浅くなる背景には、ストレスや姿勢のくせが大きく関わります。それぞれ詳しくみてみましょう。
1.ストレス
ストレスがたまると、からだは緊張して交感神経が優位になりやすくなります。その状態では肩や首、胸まわりの筋肉に力が入り、呼吸に関わる筋肉もこわばりやすくなります。
その結果、気づかないうちに歯を食いしばる、肩が上がる、息を止めたままパソコン作業を続けるといった習慣につながり、浅い呼吸を招きやすくなるのです。
2.姿勢の悪さ
猫背や巻き肩などの姿勢の悪さも呼吸が浅くなる原因のひとつです。猫背などになると胸が圧迫されて胸郭が広がりにくくなり、横隔膜も動きにくくなります。その結果、胸を大きく開く呼吸がしづらくなり、首や肩の筋肉に頼った浅い呼吸になりがちです。
たとえば、長時間のデスクワークやスマホ操作では、無意識に頭が前に出て背中が丸まりやすくなります。これにより呼吸がしづらくなり、浅い呼吸になりやすくなります。
呼吸を整えるセルフケア
浅い呼吸を整えるには、呼吸そのものを意識するだけでなく、胸や背中を動かしやすくすることやストレスをため込まないことが大切です。
ここでは、今日から取り入れやすいセルフケアを紹介します。
1.呼吸筋ストレッチをする
呼吸を深くするには、肩、胸、背中などにある呼吸に関わる筋肉のストレッチをして呼吸機能を高めることが大切です。そのために、呼吸筋ストレッチを行いましょう。
<呼吸筋ストレッチ>
(1) 両手を後ろで組み、息を吸う。
(2) ゆっくりと息を吐きながら腕を後ろに引いて肩甲骨を寄せる。
(3) (1)(2)を繰り返す。
息を吐く際、肩甲骨をしっかりと寄せることを意識しましょう。これにより胸が開いて深い呼吸がしやすくなります。
ほかにも、息を吸いながら肩をすくめ、吐きながら肩を後ろ向きに回すストレッチも効果的です。ゆっくりとした呼吸を意識しながら行うと、肩や胸などの緊張がほぐれやすくなります。
朝の身支度前や寝る前のルーティンに取り入れ、習慣として続けましょう。(※1)
2.深呼吸をする
こまめに深呼吸をすることも大切です。深呼吸は、吸うことよりも「吐くこと」を意識してみましょう。鼻から静かに吸い、口をすぼめるようにして細く長く吐くと副交感神経が刺激されてリラックス効果が得られます。
仕事や家事の合間、緊張する場面の前、寝る前などに3〜5回繰り返すだけでも構いません。
呼吸を深くしようとして頑張りすぎると、かえって息苦しくなることがあります。めまいや違和感が出るほど続けず、心地よく感じられる程度を目安にしましょう。
3.正しい姿勢を心がける
正しい姿勢を心がけ、胸を圧迫したり筋肉がこわばったりしないようにすることも、呼吸を整えることにつながります。呼吸を深めたいときは、背筋をピンと張るより、余分な力を抜いて胸が動きやすい姿勢をつくることが大切です。
椅子に座るときは、足裏を床につけ、骨盤を立て、頭が肩の真上にのる位置を意識しましょう。パソコン作業では無意識に前屈みになりがちです。画面を目線の高さに近づけ、ひじを軽く曲げて肩がすくまないようにパソコンや椅子の高さなどを調整しましょう。
また、こまめに休憩を挟み、肩甲骨を寄せる、背伸びをする、軽く歩くなど、同じ姿勢を続けないことも重要です。
4.ストレスケアをする
呼吸の浅さが気になるときは、ストレスをため込まないようにすることも大切です。リラックスタイムを毎日の習慣にして、心身をゆるめる時間をつくりましょう。
たとえば、湯船に浸かる、軽く散歩する、好きな音楽を聴く、アロマの香りを楽しむなどの習慣は、心身の緊張をゆるめることにつながります。ウォーキングのような軽い運動は、呼吸のリズムを整えるとともに、睡眠の質を高める助けにもなります。
また、日中に緊張やストレスを感じることが続いた日は、夜に予定を詰め込みすぎず、回復のための時間を確保することも効果的です。無理なく続けられる自分なりのリラックス方法を選びましょう。
5.ツボ押しをする
呼吸を整えるには、ツボ押しも効果的です。おすすめは「膻中(だんちゅう)」です。
・膻中
「膻中」は左右の乳首の真ん中にあるツボです。膻中はその深部に心臓があり、心を落ち着かせたり、胸を和やかにしたりする効果が期待できます。
おすすめの押し方は、まず両手の中指を当て、押しながら5秒かけて鼻から息を吸います。吸った空気はおなかにためるようにイメージし、力を抜きながら10秒かけてその空気を口から細く吐いていきましょう。呼吸を意識することで、より鎮静作用が高まります。
強く押しすぎるとかえって筋肉が緊張するため、痛気持ちいいより少し弱めが目安です。セルフケアのひとつとして適度に取り入れてみましょう。






















