4月から新しい年度が始まります。みなさん自身も、そして、お子さんもそれぞれに新しい生活が始まることと思いますが、「子ども・子育て支援制度」という新しい制度も4月から始まるのをご存知ですか。

今年2015年1月から3月に子育て・育児支援のポータルサイト【こそだて】を運営する株式会社ブライト・ウェイが行った調査によると、「子ども、子育て支援制度」のことを理解していると答えた人は全体の30%、一方ほとんど理解していない人は36%、名前も初めて聞いたという人も約10%と、理解していない人が多いことがわかりました。

みなさんとお子さんに、どうかかわってくる制度なのでしょうか。

今回は、この新しく始まる制度について、簡単におさらいしてみたいと思います。
 

子ども・子育て支援制度ってどんなもの?

平成24年8月、日本の子ども、子育てをめぐるさまざまな課題を解決するために「子ども・子育て支援法」という法律ができました。
この法律と関連する法律に基づいて、幼児期の学校教育や保育、地域の子育て支援の拡充や質の向上を進めていくもので、この新制度実施のために、消費税が10%になった時の増収分から、毎年7,000億円程が充てられる予定なのだそうです。

つまり、子育て支援の幅を広げ、増やし、質を向上させるために政府や地域、社会が一体となって進める支援制度が始まるということです。
 

この制度の大きな柱4つとは

・幼稚園と保育園のいいところを1つにした「認定こども園」の普及
・保育の場を増やし、待機児童を減らして、子育てしやすい、働きやすい社会を目指す
・幼児期の学校教育や保育、知育の様々な子育て支援の量の拡充や質の向上を進める
・子どもが減ってきている地域の子育てもしっかり支援する

それでは、実際にどんなことが変わっていくのか見てみましょう。

支援の“量”を増やす!

支援の量を増やすことを目的に掲げられているのが、すべての家庭が必要とする支援を利用できることを目指すということ。子どもの年齢や親の就労状況に応じた支援が用意され、私たちの育児に関する選択肢が増えます。

その一環として、保育園などの待機児童の解消のため、平成29年までに新たに約40万人の保育の受け皿を確保したり、保護者が昼間に家庭にいない小学生のための「放課後児童クラブ」や子どもが病気の時に預けることができる「病児保育」などの支援も増やしていくのだそうです。

支援の“質”を増やす!

幼稚園や保育所、認定こども園で子どもたちにより目が行き届くように、先生一人が担当する子どもの数を改善します。また、先生など職員の方々の処遇を改善することで、質の良い人材の定着率をはかるそうです。

放課後児童クラブは、18時半を超えて開所するクラブに必要な支援をすることで、子どもが小学校入学とともに仕事と育児の料率が困難になる「小1の壁」の解消を目指します。
今までは小学校3年生までが対象でしたが、これからは6年生までに対象年齢が広がります。