10年の歩み。近年の公演では、男性ファンの姿も多くみられるようになった。会場から「ユンホ~」と男性の声援があがると、「ありがと~~~」とユンホ。「僕的にうれしいのは……女性が好きですけど、男性が男性を認めるのは難しいじゃないですか。だから、だんだん男性のファンが増えているのがすごいなぁって思ってます。ありがとう、ホントに」と心底うれしそう。一方のチャンミンは、「2~3年前、僕が、後輩の少女時代のコンサートで聴いた客席からの声が今聞こえてきました」と会場を沸かせ、「でも、カワイイ女性のファンだとさらにうれしいです」とニヤリ。すると、客席にパラパラと手があがり、「手を挙げたほとんどの方々はちょっと違うかもしれません。はっはっは」とファンをイジリ倒し爆笑させた。

そして、チャンミンが次の曲として、「ちょうどこの季節、桜が満開の季節にぴったりな曲です」と、新曲『サクラミチ』(2月25日発売)を紹介。同曲は、“離れても ずっと繋がっている”と歌う別離と再会の物語だ。ユンホは、「4月は卒業もあるし、新学期や就職など、新たな出会いがあったらお別れもある季節。このふたりも含めてみんな、いろんな不安を抱えていくと思うんです。いろんな方々がそれぞれの状況に思い当ててきいてほしい曲です」と話す。そして、チャンミンは言った。「あえて、正直に言えば、このふたりの“今の時期”とふさわしい曲じゃないかな、と思います。だからもうちょっと感情を込めて、このふたりの物語だと思って歌えると思います。そうして来ているし」。これから迎える“しばしの別れ”が暗に浮かぶ発言だった。

桜が舞い散る映像をバックに歌い、癒しと切なさで会場を満たすと、最後は『With Love』。心のままに、大きな愛を歌うユンホとチャンミン。すると、客席に浮かぶ「TOHOSHINKI 10YEARS」の文字。そして、スクリーンには、10年間、苦楽をともにしてきたファンやスタッフからのメッセージと写真が……。「元気をありがとう」「子供が生まれたら、子供と(ライブに)きます」「We are T」他、祝福の言葉とともに、笑顔に満ち溢れた写真が次々と映し出される。これを目にしたユンホの瞳はみるみる涙が溢れ、チャンミンの目も涙で真っ赤に。「ラララ」と歌うコール&レスポンスでは、ギュッと目をつぶり懸命に涙をこらえながら「もっと大きな声で」と煽るユンホ。会場はもう涙の大合唱だ。最後のフレーズは、ユンホの嗚咽が交じり、さらに涙を誘った。手で顔を覆って子どものように号泣するユンホ。そんなユンホに近づき、ポンとユンホの肩を抱いていたチャンミン。繋ぎとめておきたい、幸せなあたたかい瞬間だった。

「スタッフさん、ズルイ。撮ったの知らなくて。僕泣きました」というユンホは、スタッフへの感謝を何度も何度も口に。そして、「実は昨日(1日公演)も泣いたので、きょうは絶対泣かないって自分に約束したんだけど……。僕は、泣きたい瞬間があってもずっと我慢してたんです。自分自身に約束したから。一番幸せなときにだけ泣きますって。本当に皆さんのおかげで幸せでした」と感謝を述べると、ついにある報告を切り出した。