「これをいつ言うかずっと悩んでたんですが、実は、東方神起の単独ライブ・ツアーではしばらく会えないと思うんですけど……、本当に今まで応援してくれてありがたいです」と、韓国男子の義務である兵役を示唆。しかし、続けて、「すぐ、このふたり(で)戻ってきて、このステージの上でまた皆さんに会うから」。会場から拍手があがり、「だよね? だから、本当に、元気よく待って(て)ください。僕が『ただいま!』って言ったら、みんなが『おかえり』って必ず言ってください!」と笑った。

努めて明るく約束するユンホ。さらに、「このステージは、単純な今年の最後のツアーってだけじゃなくて。10年間ずっとずっと走ってきた思い出がここで爆発したと思うんです」と語り、「人は、言葉より“これ”だからね」と拳をぐっと握り締め、「必ず、ここで会いましょうね! 約束だからね!」と小指を立ててファンと指きりし、「いま、オレは絶好調だ!!」と叫ぶユンホに、ドームは大歓声で答えた。

ユンホのかたわらで目を真っ赤にしていたチャンミンは、「スタッフの仕業で…」と、毒づきながらも低く声をふるわせる。「ライブをやっていると、音響やシステムに関して、僕が文句ばっかり言ったり怒ったりしてたんですけど、そういうスタッフの方々も笑いながら写真を撮ってくださった姿を見て、自分がホントに情けないなと思って……」。語るうちに、再び込み上げる感情。流れる涙をぬぐうこともせずチャンミンは続けた。「移動とかしてると無表情でいつも付いて来てくださる方々がすごく泣いてる姿を見て、悔しいけど涙を流してしまいました。改めてスタッフの方々に、勝手なことを言いまくって申し訳なかったです」と、感謝と謝罪を述べるチャンミンに、会場から大きな拍手があがった。

そして、チャンミンは静かに続けた。「しばらくは、東方神起の単独ライブでは会えないんですが、また元気で戻ってくる場所が東京ドームかもしれないし、違う場所かもしれないんですけど」。ユンホが“ここで”と再会を誓ったのに対し、あくまで現実的なチャンミンに会場から「ええ~」と非難の声や笑いが漏れると、「いや、でも、未来のことは誰も知らないから。……人が泣きながらしゃべってるのに、真面目に聞いてくれませんかね」と、泣いてもやっぱりチャンミンらしい。そして、「また会える場所ができれば、ここ東京ドームで再会できたらいいですね。東方神起を作ってくれた生みの親がいらっしゃったし。あまり子どもの頃、何になりたいと思ったことのない夢自体のなかった少年に夢を作ってくださったSMのイ・スマン先生、エイベックス、スタッフの方々、ここにいらっしゃってるカシオペア(韓国のファン)もそうだし、ビギスト(日本のファン)もそうだし……夢を作ってくださって感謝しております。皆さんに出会ったのは、僕の人生の中で一番の、巡りあった大切なプレゼントだと思います。本当に幸せでした。必ず戻ってきます」。真っ直ぐな瞳で、静かにそう固く宣言すると、ふたりは舞台の裏へと消えた。