展示室における作品との対話と、龍子の旧邸での特別展示が創り出す空間演出
大田区立龍子記念館では、2026年9月12日(土)より、高橋龍太郎コレクション連携企画 川端龍子プラスワン(前期)「川内理香子 LOVE, Wild Grape, Tiger, heart」を開幕いたしました。
開幕に先立ち前日の9月11日(金)に開催された報道内覧会では、出品作家の川内理香子氏、コレクターの高橋龍太郎氏が登壇し、本展への想いや展示空間の見どころを語りました。
お二人の写真(報道内覧会より)

左:高橋龍太郎氏(コレクター/精神科医)右:川内理香子氏(出品作家)
コメント(報道内覧会より)
■高橋龍太郎氏(コレクター / 精神科医)「川端龍子という作家は、それまでの『床の間芸術』を打破し、巨大な画面で挑む『会場芸術』を切り拓いた冒険家でした。その龍子の記念館で、こうしてコラボレーション展を重ねられることはコレクターとしてこれ以上ない喜びです。
今回、川内理香子さんにお願いし、展示室に入った瞬間から『アーティストが作った空間だ』と唸らされる見事な構成がなされています。背景となる壁色の選定や贅沢な余白の取り方など、空間処理能力が非常に高い。彼女の持つ圧倒的なドローイングの線は、日本という枠に留まらないスケール感を持っています。
その表現が龍子の作品と対等に響き合う空間をぜひ楽しんでいただきたいです。」
■川内理香子氏(出品作家)
「川端龍子さんの作品には、虎や植物、動物など、私が日頃からモチーフとして繰り返し描いているものと多くの共通点があります。
下見の際に龍子さんの《山葡萄》を見た時、その線の美しさに一目惚れして『絶対に展示したい』と思いました。実際に自分の作品と龍子さんの作品を並べてみると、時代や媒体が異なるにもかかわらず不思議な馴染み感や心地よい流れが生まれました。
ドローイングの線と展示ケース内の龍子さんのスケッチが視線の中で行き来する面白さや、和のアトリエ空間とネオン作品のフィット感など、自分にとっても初心に帰れる大変貴重な展示となりました。」
展示空間の見どころ
今回の「川端龍子プラスワン(前期)」では、現代アーティストの川内理香子氏が近代日本画の巨匠・川端龍子(1885-1966)の作品と向き合い、作家自ら龍子作品を選定・配置することで作品同士の共鳴を試みています。展示室では、虎や植物といった両者に共通するモチーフの交錯や、龍子の躍動的な日本画の線と川内氏の伸びやかなドローイングや大作油彩画との造形的な対話が見どころです。
さらに、登録有形文化財である旧川端龍子邸のアトリエ・客間にもネオンや彫刻などの川内作品が展示され、龍子の美意識が表された空間に現代アートの感性が溶け込む、本展ならではの贅沢な空間体験をお楽しみいただけます。
展覧会ハイライト&展示風景
■色壁とゆったりとした作品配置が生み出す洗練された現代空間
photo:Keizo Kioku
川端龍子プラスワン(前期)展示風景
龍子の構想によりつくり上げられた記念館の展示室において、川端龍子の作品ととともに
川内氏のペインティングやドローイング作品を鮮やかな色壁に展示し、独自の空間を創出。
■テーマ・モチーフの共鳴
《虎の間》と《The tiger jumps over a dancing pretzel》

photo:Keizo Kioku

左:(左端)川端龍子《虎の間》1947年、右:川内理香子《The tiger jumps over a dancing pretzel》2024年
■川内氏が「線の美しさに強く惹かれた」龍子の《山葡萄》と《heart》


左:川端龍子《山葡萄》1933年、右:川内理香子《heart》2018年
■川内氏の大作《Baby》と《LOVE》

photo:Keizo Kioku
左:川内理香子《Baby》2022年、右:川内理香子《LOVE》2024 年
■川端龍子の邸宅・玄関に川内氏による石の作品を配置

川内理香子《Strata》2025年 photo:Keizo Kioku

川内理香子《touch of volume》2025年 photo:Keizo Kioku
龍子がデザインした客間の飾り窓と対照をなすように、川内氏のネオン作品を展示。
赤い光によって演出されるコントラストが独特の情景を生む。
■龍子が7メートル超の大作を制作した1938年建築の天井高4mのアトリエには、彫刻や油彩、ネオンの作品を設置



左より川内理香子《touch of stone》2023年、《queen of heart》2024年、《Bursting Water》2026年
■ネオン作品が配され、 庭園の緑と赤い光が対比される幻想的な空間に。

川内理香子《Upon the Water》2026年 photo:Keizo Kioku
※本リリース掲載の全ての川内理香子作品は高橋龍太郎コレクション所蔵で、クレジット表記は
(C)︎Rikako Kawauchi, courtesy of the artist and WAITINGROOM Photo by Shintaro Yamanaka (Qsyum!)
※本リリース掲載の全ての川端龍子作品はすべて大田区立龍子記念館蔵
開催概要
展覧会名:川内理香子 LOVE, Wild Grape, Tiger, heart会期:令和8年9月12日(土)~11月8日(日)
開館時間:9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜日(10月12日(月・祝)は開館し、10月13日(火)に休館日)
入館料:一般1,000円、中学生以下100円
※65歳以上、未就学児及び障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料
主催:(公財)大田区文化振興協会
協力:高橋龍太郎コレクション、医療法人社団こころの会、WAITINGROOM
会場:大田区立龍子記念館(大田区中央4-2-1)
関連イベント
1.ギャラリートーク10月12日(月・祝)、11月1日(日) 各日13:00~(40分程度) 会場:展示室内
2.東京都・東京国際文化芸術祭 夜間開館の協力
11月6日(金)19:00閉館
3.東京文化財ウィーク(東京都) 特別公開事業への参加
10月24日(土)、25日(日)、31日(土)、11月1日(日)、3日(火・祝)
各日10:00~15:00 龍子公園が開放され、園内を散策しながら見学可能。
4.アトリエ内見学(会期中の金、土、日、祝日の各回先着15名)
各日11:30~11:50、14:30~14:50 川内理香子作品を鑑賞できるようアトリエ内に入室できるイベント(インターネット上による事前予約制)
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