キャリアビジョンを描くコツ
具体的に、本当にやりたいことが見つかったら、いよいよ具体化するための行動をはじめたいものですよね。何かコツはあるのでしょうか?
くれ「先にもお話しした通り、キャリアビジョンを描くために最も重要なのは、『自分自身に問いかけ、自分の思いを言語化すること』です。
しかし、一人でこの作業をすると悩みのツボにはまってしまったり、モヤモヤとした感情から抜け出せなくなったりしてしまいがちです。そんなときに大きな力になるのが、『他者との対話』です。
特に、思いを言語化するには、専門的な傾聴技術や質問力を身につけたキャリアコンサルタントやコーチ、カウンセラーなどの面談を活用すると良いでしょう。企業の中のキャリア相談室などには専従のプロの方がいますし、もしそういった環境がなければ、個人的に相談できるプロを見つけてセッションを申し込むという方法もあります。
今はSNSやWEB検索で簡単に専門家を見つけられる時代になりましたから、自分に合いそうな相談相手を探すことも楽しみのひとつになるかもしれませんね。
また、ロールモデルや目標にしたい方に会いに行って話をさせてもらうことも、大きな気づきを生むヒントになるかもしれません」
まとめ
くれさんに教わったことは以下の3つです。
子育てがひと段落した後のことを考えたとき、実際にひと段落したときに将来が不安になったら…
- これまで自分ががんばってきたこと、今がんばっていることを、精一杯ほめる。そして年齢や職業経験などで人と比べるのではなく、「自分がやってきたこと」「どんなことを感じながら生きてきたか」を振り返ってみる。
- 「どんな仕事に就こうか」と考える前に、まずは自分がこれからどのように生きていきたいかを、ご自身に問いかけて考え、言語化する。家族に話してみる。
- 他者との対話を取り入れる。例えば、キャリアコンサルタントやコーチ、カウンセラーなどの面談。ロールモデルや目標にしたい方に会いに行って話をするなど。
ふと、不安になったとき、実際に子育てがひと段落ついたときなどに、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか
【取材協力】くれ ゆかさん プロフィール
1978年生まれ。宝塚歌劇団宙組男役(芸名:潮和歌)として7年間舞台活動の後、大学で心理学・社会福祉を学ぶ。卒業後は(公財)日本生産性本部にて、企業研修企画や講師に従事。二度の育休を経て、女性の自律的なキャリア形成の重要性を感じ、キャリアコンサルト国家資格を取得。
2017年に退職、独立。Encourage Houseを設立し、女性や子育て中ママのキャリアデザインを支援。現在は、夫の転勤で上海在住。三児の母。