塩分入りの熱中症対策商品と聞くとスポーツドリンクを思い浮かべる人も多いでしょう。

実は「塩キャラメル」や「塩バニラ」「塩飴」などの“塩ブーム”は数年前からじわじわと押し寄せています。2011年にキリンビバレッジから発売された塩とフルーツを組み合わせた「キリン 世界のKitchenから ソルティライチ」は約1ヵ月で当初の年間販売目標だった45万ケースを超える売り上げを記録しました。今年の4月にはさらにおいしくなってリニューアル発売されるなど、塩ブームとともに、“塩と果汁”の飲料が熱中症対策飲料の一角を占めつつあります。

気軽に持ち歩けておいしく塩分も摂れるこうした熱中症対策商品の広がりは、女性にとっては嬉しい傾向と言えそうです。

ちなみに、意識調査に戻りますと、同じく「熱中症対策をしている」と回答した600人に対する「何月から熱中症対策を意識するか?」という質問では、上から順に「6月」(31.0%)、次いで「7月」(29.2%)、「5月」(28.2%)という結果が出ましたが、その一方で、実際には「何月から熱中症対策を始めるか?」という質問では「7月」が44.8%で最も高く、次いで「6月」(27.3%)、「5月」(15.5%)となり、意識は5月から始まるものの、実際の対策は7月からというズレが生じていることもうかがえます。

実は、この意識のズレとも大きく関係しますが、多くの人が「自分は熱中症になったことはない」と考えてるにもかかわらず、実際には頭痛やめまい、筋肉のけいれんや口の渇きといった個別の症状を多くの人が経験しており、自覚がないままに多くの人が“熱中症予備軍”になっているとも言われています。ハッキリと症状を自覚している状態は、実はすでに重症とも言えるわけで、何よりもそれ以前の対策が大切です!

例えば、親指の爪を指でしばらく押さえて放した時、3秒以上、赤みが戻らずに白いままなら脱水を起こしているサインと言われているほか、手の甲の皮膚をつまんで離したときに、皮膚が戻るのに3秒以上かかる、舌が赤黒くデコボコしているといった症状が出ている場合は要注意と言われています。

水分だけでなく塩分をこまめに摂ることで、まずは事前の対策を心がけるべし! めんどうくさがらず、楽しくおいしくできる自分なりの熱中症対策を習慣づけて、来るべき暑い夏を乗り切りましょう!