レム睡眠とノンレム睡眠の役割とは?

人の眠りは、体温が下がっていく過程で眠りがどんどん深くなっていきます。この体温を下げるのに活躍しているのが寝汗です。

つまり、発汗作用によってある程度体温が下がると、今度は体温を上げるために呼吸・血圧・心拍数を上げることで体温を上げていきます。この体温を上げていく過程で眠りは浅くなっていきます。

この一連の体温が下がって再び上がるまでの時間が“睡眠単位”です。この睡眠単位中の体温によって作り出された深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)には、体のメンテナンスのための重要な役割があります。

レム睡眠

浅い眠りで睡眠単位中の10分~20分と割合は小さいのです。
体は休息中で、呼吸・心拍は不規則、血圧も変動しやすく、筋肉は緩み、疲労回復が行われます。一方、脳は活発に動いていて、記憶の整理をしています。その証拠に閉じた瞼の中で眼球はきょろきょろ動いています。このように脳は活発に動いているのですから、ちょっとした物音で目覚めます。

また、寝返りは、寝相によって寝苦しくなったときの体制の改善や、昼間の筋肉や骨格のゆがみの改善のために行われます。この寝返りを打つのも脳が活発に動いているレム睡眠時なのです。

いびきをかいたり、寝言を言ったり、夢を見たりするのもレム睡眠時です。これらは脳の記憶の整理作業の副産物だといわれています。

ノンレム睡眠

深い眠りで、睡眠単位の多くを占めています。通常よりも体温が低下し、血圧も心拍も低下し、体が完全に休息状態になります。脳も例外でなく、休息中なので、瞼の下の眼球も動いていません。
ノンレム睡眠中にはホルモンが活発に分泌され、体のメンテナンス作業が行われます。