地上120m、巨大ロボかと見紛う大仏が見下ろす茨城県牛久に、飯塚貴士さんは「ワッヘンフィルムスタジオ」を構え、“ハイパー人形劇”と呼ばれる摩訶不思議な作品を生み出している。一度見ればクセになる、そんな面白作品を生み出す場所は、やはり子どもの秘密基地を思わせるワクワクに溢れていた!
牛久のシンボル「牛久大仏」を手にする飯塚さん
飯塚さんの作品を初めて観たのは昨年取材で訪れた「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」。斎藤工が声優を務め、千葉真一も登場するなど豪華布陣の作品「ニンジャセオリー」は、現代に生きるニンジャの苦悩や生きづらさを描きながら、同時に楽しいバカバカしさで彩られており、鑑賞後も何だかもっと観たい気にさせられた。
「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」でファンと関係者を魅了した「ニンジャセオリー」
関係者も同じ思いであったか、今年は映画祭オープニング映像の担当に抜擢。映画祭の“顔”というべき大役だったが、こちらも「(対象外ながら)これがグランプリ」「上映作の中で一番ファンタスティックだった」と声が上がり、最近ではNHK Eテレで「補欠ヒーローMEGA3」が放送され(現在再放送中)、茨城県のインターネットテレビ「いばキラTV」で「イバラキ警備隊」が配信されるなど、注目の映像作家、いや映像魔術師なのである。
絶賛された「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016」オープニング映像
NHK Eテレで10回シリーズとして放送され好評を博した「補欠ヒーローMEGA3」©NHK ロボット
そんな飯塚さんの制作工房である「ワッヘンフィルスタジオ」へGO! 牛久駅から飯塚さんの案内で辿り着いたそこは、一見普通の倉庫であったが、扉を開くとワンダーランド。さっそく道中スマホで観てきた「イバラキ警備隊」のセットと面々が迎え入れてくれ、テンションが高まる。
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