夏といえば、お祭り。お祭といえばかき氷! という方も多いのではないでしょうか。
赤、青、緑、黄といったカラフルなかき氷、冷たくておいしいですよね。

しかしここ数年で、かき氷が大きく様変わりしました。
全国的にかき氷専門店が登場し、夏だけでなく一年中食べられるお店が増加。そして、そんなかき氷専門店をめぐりかき氷を食べ歩く、「ゴーラー」という人種も出現しています。

そこで今回は、二人のゴーラーをお迎えして、冷たいかき氷について熱く語っていただきましょう! 

お招きしたゴーラーは、全国のかき氷店ガイド『にっぽん氷の図鑑 かき氷ジャーニー』を上梓した映像作家で原田泉さんと、日本全国だけでなく海外までかき氷を追いかけるブログ「かき氷娘~おとなのための年中かき氷ツアー~」を運営するかき氷娘さんです。

インタビュー場所は、駒沢大学近くにあるかき氷専門店「雪うさぎ」さんです。おいしかき氷をいただきながら、かき氷の魅力について語っていただきましょう。

「生メロン」(950円)。器が本物のメロン。果肉も残っており食べられる。生のメロンの風味を残したシロップが上品。

実は、お二人が顔を合わせるのはこれが初めてということ。いったいどんな話が飛び出すのでしょうか!?

“かき氷ブーム”はSNSの普及とともに!?

――お二人がかき氷にはまったのはいつ頃なのでしょうか?

原田さん:かき氷を食べ歩くようになったのは、5年くらい前ですね。それまでは、夏に地方に行ったときにかき氷があれば食べる程度でした。

かき氷娘さん:私はもともと小さい頃からかき氷は大好きで。お祭りのかき氷とかよく食べてました。地元の和菓子屋さんで抹茶のかき氷だけ出しているところがあったので、そこはよく行っていました。
本格的に全国のかき氷屋さんを回るようになったのは、2014年頃です。最初は京都の大きな富士山のような宇治金時があるお店(茶ろん たわらや)に行きましたね。そこで、かき氷の概念が変わりました。

◇原田泉 さん:映像作家・プロデューサー。1991年「世にも奇妙な物語」でプロデューサーデビュー。2001年からは演出家としてCMやPVを手がける。2011年から映像作家として自ら撮影・編集をするスタイルを確立。2015年『にっぽん氷の図鑑 かき氷ジャーニー』でかき氷評論家・かき氷カメラマンとしてデビュー。

原田さん:僕は鹿児島県出身なんですが、かき氷といえば「白熊」だったんですよ。
だから、色付きのいわゆるカラーシロップのかき氷を食べたのは、東京に来てからなんです。鹿児島ではかき氷とも言いませんね。「白熊」なんです。

――原田さんにとっては、かき氷というか白熊はソウルフードのようなものですね。ここ数年かき氷専門店が登場して、ゴーラーと呼ばれる方々が全国行脚をするようになっていますが、このような状況はどうして起こったのでしょうか。

原田さん:かき氷専門店ができはじめたのが10年くらい前なんですけれど、徐々にかき氷人口が増えてきて、そこにSNSが普及して一気に広まったという感じではないでしょうか。
かき氷専門店は、もともとうどん屋だったり、こちら(雪うさぎ)はお蕎麦屋さんのサイドメニューで出されていたのが評判になったので、専門店にされたという経緯があります。

かき氷娘さん:私がかき氷専門店に気づいたものSNS経由でした。

◇かき氷娘 さん:小さいころからかき氷好き。本格的にハマり始めたのは2014年夏から。以後日本全国、時には海外までかき氷を食べに行くほどかき氷に夢中。 普段は東京で働くおもろいこと大好きなOLさん。

――かき氷娘さんは、週にどのくらい食べに行くんですか?

かき氷娘さん:平均すると週に1、2日くらいですかね。はしごしたりもします。休日は「今日はかき氷食べるぞ!」という気持ちで。1日で5、6杯食べますね。

原田さん:2杯以上食べようというのはなんでですか?

かき氷娘さん:せっかく来たからという気持ちですね。おいしそうなメニューがいっぱいあるので、1つに決められないんですよ。季節のメニューも多いので、なるべく味わいたいじゃないですか。いつも来られるというわけでもありませんし。

原田さん:確かに。特に夏、人気店はすごい並ぶから、3つくらい頼むときもありますね。普段は1杯しか食べませんけど。僕は3杯が限界です。

かき氷娘さん:普段は、雪うさぎさんのように夜やっているお店で新メニュー食べたりしています。

 

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