ただ知識を詰め込んでも、実生活では役立たない――大人になって、そう実感している人も多いのではないでしょうか。
何かと厳しい社会を生き抜くためには、思考力や判断力、表現力が必要ですよね。自分の頭を使って工夫する力を我が子に養ってもらうためには、机に向かって勉強するだけでなく、楽しい体験と、経験に基づいた学びを得ることが大切です。
そんな教育に最適なのが、千葉県柏市・柏の葉キャンパス地域で来年3月末まで実施されるプログラム「未来こどもがっこう」です。
子どもの豊かな学びには、地域全体の子育てが重要
東京大学や千葉大学のキャンパスがある柏市は、2008年から県と市、前述した2大学が手を組んで、教育環境の充実に向けて数多くの取り組みを行ってきました。
「未来こどもがっこう」もそのひとつで、東大・千葉大の教授や、デザイナーなどのアーティストなどを講師に招く、さまざまなカリキュラムが予定されています。具体的にはどんなイベントなのか、7月19日に行われた開校発表会にお邪魔してみました。
第一部の説明会では、柏市の市長と主催である「柏の葉アーバンデザインセンター」が登場。「新しい学びの場」として立ち上げる「未来こどもがっこう」に込めた思いやプログラムの概要を語るとともに、子どもたちが“生きる力”を身につけるためには、地域全体で育てていくことと、好奇心を掻き立てるような学びが重要であることが述べられました。
学校では聞けない話に、子どもたちも夢中!
第二部のカリキュラム見学会「ふうせん宇宙撮影パラシュート制作・実験ワークショップ」では、幼稚園生くらいの小さなお子さんから、小学校高学年までが参加。エンジニアリングアーティスト・岩谷圭介さんが講師をつとめました。
「ふうせん宇宙撮影」とは、バルーンを利用して地球と宇宙を撮影するというもの。岩谷さんは、質問を投げかけたり、パラシュートがのぼっていく動画を見せ たり、LEGOで作った地球を見せたりと、子どもたちの目線に立って、易しく解説。
また、自分が過去に試行錯誤した経験談をふまえて、自分でやってみることの大切さを伝え、子どもたちは熱心に聞き入っていました。