家計を助けたくて一生懸命働くのに、「今月はこれくらい稼いだよ!」と報告するとなぜか喜んでくれない夫。「お疲れさま」どころか「家事もちゃんとやれよ」と文句を言われてしまい、落ち込んでしまう…。
こんな夫は、ひとえにプライドを崩せないのが問題。
妻が稼ぐことが気に入らない夫は、どんな本音を抱えているのでしょうか。
1.「俺が大黒柱なのに」というプライド
結婚を決めるとき、「俺が家族を支える」という決意を固める男性は大勢います。それが男として、夫としての「あるべき姿」だと思い、一生懸命働いてくれるのはもちろん嬉しいですよね。
「今日もお疲れさま」「いつもありがとう」とこちらも精一杯ねぎらい、夫のために手料理を頑張ったり家事に精を出したり、同じように家のことを頑張る女性も多いと思います。
最初から共働きでも結婚後に妻が働きだした場合でも、「夫を支えるのが妻の仕事」と考える女性は多く、仕事を抱えながら家事もなるべく手を抜かずにこなそうと心がけるのではないでしょうか。
一方で、それが当然になると夫は自信を持ちます。「俺が家族を養っている」「俺が一家の中心」と、妻の負担が大きくても気にしなくなり、自分は仕事さえしていればいいと思うのですね。
プライドはどんどん高くなり、いつしか「俺が一番偉い」と無意識に思い込むようになると、次に妻の活躍が気に入らなくなります。
「仕事でこんな結果を出せた」「昇給した」「今月はこれだけ収入があった」。
こんな妻の報告は、自分の立場と並ぼうとしているように感じて、受け入れがたいもの。
筆者の知り合いでパートを頑張っている女性が昇進したとき、真っ先に報告した夫から返ってきた言葉は「調子に乗るな」でした。
彼女は当然大きなショックを受け、それ以降パートの仕事を頑張ることがつらくなります。
それでも、そんな言葉を吐いた夫からすれば本心であり、心のどこかで「おとなしく家事をやっていればいいんだ」と思っていることが普段の様子から見てとれました。
「俺がこの家の大黒柱なんだ」というプライドは、妻が稼ぐこと、仕事を頑張る姿を拒否するのですね。
2.夫婦であっても社会人としての立場は同じ
たとえば、仕事でつまずいているときほど、妻が楽しそうに働いている様子が「しゃくに触る」と感じる夫もいます。
きちんと家事もやっているし、子どもにだって一生懸命手をかけている。それがわかっていても、「仕事」という自分と同じフィールドで活躍することを認めたくない。
つまり、「自分より格下でいてほしい」とどこかで考えており、それは家庭の中で自分の立場を頂点にしておきたい、妻からは褒め称えられる存在でありたいという、男性の一方的なプライドです。
しかし、妻も立派な社会人です。
夫が仕事をすることが当然のように、妻も職を得て働くのは社会人として当たり前のこと。むしろ、働ける場所があるのならどんどん稼いで家計を安定させることが、本来の夫婦が目指すものでもあります。
夫が認めてくれないからといって、自分の仕事を低く見ることはないし、働けるのに家庭にこもる必要もありません。夫のプライドは夫の問題であり、妻が引き受けることではありません。
夫婦であっても、社会人としての立場は同じです。
夫が自分の頑張りを認めてくれないと悩む女性は、まず自分が働くことは何も間違っていないことを、改めて自覚しましょう。