――去年の冬の特別公演では、高橋紗良さんが脚本家としての才能を開花させました。同じようなことが、今回も起こっているんですね。
中村「高サラ(高橋紗良)は、今も脚本の書き方を勉強してるみたいですよ。僕も誕生日プレゼントに脚本についての本をあげたりして。まあ、こういうチャンスをどう育てるかは、本人次第ですよね。ある程度のところまでしか、私たちにはできないですから。でも、そのチャンスをサポートしてあげたいな、とは思います。彼女たちがやることが、どんどん彼女たち自身の次につながっているんですよね。」
――本当に、劇団ハーベストにはいろいろな才能が集まっていますね。前回公演に引き続いて、今回も広瀬咲楽さんが音楽を担当しています。
中村「ええ、広瀬は本当にいい曲を書きますよね。今回の舞台でも、ちゃんと音楽を作らせてもらえるチャンスがあって。感謝を忘れずに活躍の場を広げていってくれたらいいな、と思います。まぁ、みんなそうなんですけどね。すごく期待していますよ。」
――初めて拝見した時は、まず映画出演も多くて演技が達者なリーダーの青山美郷さんや、目を引く美しさの久保田紗友さんに注目していました。でも、見続けていくうちにいろいろなメンバーさんの個性が浮かび上がってくるように感じます。
中村「劇団ハーベストは、誰が真ん中に入っても、団体として成り立つようになって欲しい、と思っているんです。逆に、この子を中心にしたらダメだろう、っていう気もしていないですよ。
伸びていると思うメンバーは前に出したいと思うし、センスがあるんじゃない?と思えるところが見つかったメンバーは、すごく輝いてますね。まだ特色が見つかっていないメンバーもいると思います。公演を通じて、メンバーたちのいろいろな側面を出せたらと思ってるんです。」
――そういう意味で、劇団ハーベストの活動は、まさしくハーベスト(収穫)に繋がっているんですね。
中村「でも、本人たちの中では、まだ『わたしには特徴がない』っていうメンバーが多いんですよ。そう思っているからこそ、見つけ出そうと必死になっているのかもしれない。
例えば萌花は、殺陣に自分の行き場を見つけ出して、必死に勉強しているんです。そこで、客演依頼を頂けるようになった。少しずつ自信につなげて、芽に水をあげている、ということなんでしょうね。」
――本当に、皆さん変わっていきますよね! 練習を見ていて、弓木菜生さんもどんどん綺麗になっているなぁと感じます。
中村「メンバーのみんなが変わっていくのを見るのは、自分たちとしてもすごく勉強になりますね。感動することもありますし、すっごく腹が立つこともありますけど(笑)。」