夏休みのノスタルジックな記憶が甦ります……
『のんのんびより』
ここまで紹介してきた作品は、どの作品も夏や夏休みを舞台のメインに据えた名作ですが、この記事を読んでいる方の中には夏休みの宿題やら仕事やらに追われて、全部で10話も20話もあるアニメ作品をまとめて観る時間なんて取れないよ! なんて方もいらっしゃるかと思います。
しかし、どうかご安心ください! アニメには、夏がもたらすエモーションを1話のエピソードの中にしっかりとパッケージした作品も存在します。
数ある優れた"夏回"の中でも、今回、ピックアップしたいエピソードが現在、最新シリーズの『りぴ~と』が放映中の『のんのんびより』。その第1期4話の『夏休みがはじまった』です。
『のんのんびより』は、何もない田舎で暮らす4人の少女を主人公に、彼女たちが過ごす日常をのんのんとゆったりとした時間の中で描いた所謂"日常系"アニメの名作です。
物語の中では、各話を通して四季がゆっくりと過ぎていくのですが、第1期シリーズの"夏"回でも特に印象的なのが、小岩井れんげ……"れんちょん"をメインに据えた、この『夏休みがはじまった』というエピソード。
例えば、里帰りで出会うお爺ちゃんやお婆ちゃん。親戚の集まりで、久方ぶりに再会する従兄弟たち。旅行先で偶然出会った同世代の子ども。子どもたちにとって夏休みは、そんな特別な出会いが訪れるシーズンだと思います。
『夏休みがはじまった』も、れんちょんの新しい"出会い"を描いたお話です。そして、このエピソードは、誰もが子どもの頃に経験したことがあるセンチメンタルでノスタルジックな記憶を思い起こさせてくれます。この話を一番最初にテレビで観た時は、本当に「あぁ……」と感嘆の声が出ました。
胸にジーンとくる、アニメが作り出すエモーションの力強さを感じさせてくれる夏の名エピソードです!
如何だったでしょうか? ジャンル的にもSF、ヒューマン・ドラマ、コメディ、日常系となるべくバラエティー豊かに、尚且つ、各世代毎に楽しめるようにセレクションしてみました。
「何で、『AIR』が入ってないんだ!」とか「どうして、『あの夏で待ってる』を選ばない!」といった声も聞こえてきそうですが、どうか、その辺りの好みについてはご容赦くださいませ。何といっても、夏にまつわるアニメ作品やエピソードって、名作が多過ぎるのですもの……。
皆さんも、素敵なアニメを観て、残りの夏を楽しんでくださいね。