かつてan・anで特集が組まれ、ときどき女性誌の話題になるテーマに「女性が稼いでお金があれば、愛だけで男性を選ぶことができるのか」というものがあります。
フリーランスやアルバイトの男性と、正社員女性(高年収のキャリアウーマンの場合も)の恋愛ストーリーはよくみかけるシチュエーションです。
コミックやドラマでヒットした「きょうは会社休みます。」は学生とOLの恋愛シチュエーションでした。
女性がしっかり働いていることの多い今だからこそ、「男はお金か愛、どちらで選ぶか」という択一ではなく、「自分が稼げばOKなのでは」という視点が出てきています。
でもこれ、実際にうまくいくのかどうか、疑問に思ったことはありませんか。
そこで、お金の専門家であるファイナンシャル・プランナーの目線で考えてみたいと思います。
ポジティブに考える「お金があれば愛は買える」
まず、「お金があれば愛だけ求められる」スタンスについてポジティブに整理するとこういうことです。
1. 男が年収が高くて、女性がその下というルールはない
……カップルができたとき、どちらかの年収が高いのは当たり前です。それが女性であることは何もおかしいことではありません。
そもそも男性のほうが高いのが当然という発想自体がおかしいのです。
2. 対等なつきあいができる
……年収差が大きいと、どうしても女性のほうが「支えてもらう」という感覚になってしまいます。
年収差があまりない、あるいは女性のほうが高いのであれば、意識のうえでも対等につきあいやすくなります。
3. 自分の欲しいものを自分の年収から堂々と買える
……自分の年収がしっかりある分、交際期間中も結婚後も、自分の欲しいものを自分の収入から買うことができます。
伊勢丹の夏バーゲンで10万円使おうと、彼に請求するわけではないから堂々と買い物ができます。むしろ仕事にがんばったご褒美です。
4. 彼が子育てや家事が好きなら「専業主夫」になってもいい
……結婚後子育てをスタートしたとき、女性が専業主婦になったり、時短勤務しなければならないというルールもありません。
男性のほうが子育て好きで家事や食事づくりが好きなら、夫のほうを時短勤務(つまり年収減)にしてもらったり、専業主夫になってもらってもいいはずです。
5. もしも別れたとしても、経済的な苦労をせずにすむ
……自分の稼ぎがしっかりある、ということは、別れのときがきても対等でいられる、ということです。「別れたいけど、ひとりで暮らしていけないから別れられない」という思いをせずにすみます。これは結婚前でも結婚後でも当てはまります。