モデルさんをしてみて、“面白いな”と思ったことがあったんですよ。モデルさんは“色々な自分を見せられるな”と思ったんです。

例えば、女優さんは、役に入っちゃえば、いろんな自分を見せられるけど、いつも派手なメイクができる機会もないし、髪の毛をクシャクシャにしたり、がっつり巻いたりするのは、あんまりできないと思うんです。

自分たちがステージに立つときは、さすがにそこまでできないですから(笑)。もちろん、その中でも私はいろいろチャレンジしようって、自分でペイントしてみたり、キラキラするのを目のあたりにつけたりとかしている方ではありますが。

そういう面で、モデルさんは“色々な自分を見せられるな”と思ったんです。手がけてもらう人によって、さまざまな自分になれる、って思ったんです。

最近、モデルさんから、女優さんへの道を進む方も増えてますね。モデルさんをやりながら、女優さんをやっている方も多いし。その皆さんが本当に、感覚をつかむのが上手だなと思って、ずっと見ていたんです。

最初は“いいなあ”って思っている自分がいて。AKB48グループのメンバーたちも、“将来の夢はモデル”で、“そこから女優さんにもなれるから”っていう子も多いんです。でもそれは、“ちょっと違うんじゃないかな”って、ずっと思っていて。

モデルさんはきっと、この業界の誰よりもストイックで、健康管理もすごく気をつけていると思うんです。今回、モデルさんを経験して、なぜ“上手だな”って感じるのかが、分かった気がしました。

モデルさんが、なぜ器用にお芝居もできるのかといったら、やっぱりいつも、“色々な自分を、作ってもらっているからなんじゃないかな”って。

ーー感覚的に、女優さんに近いのかもしれませんね。デザイナーという、世界観を作り上げる人がいて、その人が求めているものに応えなきゃいけないところとか。

バックナンバー