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旅に出れば、当然、予想もしてなかったトラブルも
映画では高波が打ちつけている海辺の岩穴の中に隠れている玉之丞を久太郎が見つけるところから物語が大きく動き出すが、あなごはよくあの状況に耐えられたものだ。
「最初は“ゴツゴツと飛び出した岩の上にあなごを置くのはどう?”って監督に言われたんですけど、“いや、無理ですね。あなごが飛んでっちゃいますよ!”と言って(笑)。
それぐらい、あそこはものすごく風も強かったし、車が真っ白になっちゃうぐらい潮も酷くて。それで、ちょうど風がさえぎられるあの岩穴に入れることになったんですけど、あとは“ここから動いちゃダメですよ”って言うことぐらいしかできなかった。
でも、あなごも、いまはここにいなければいけないんだというのが、何となく分かっていたような気がしますね」
八丈島での撮影のほとんどは屋外で、ジャングルのような植物園でもロケが行われたため、当初は“あなごが逃げたらアウトだよね?”という不安にもなったが、現場慣れした彼女は暴走することはなかったという。
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「あなごの場合は特別ですね。猫は空間の記憶に左右されるので、知らない場所に行ったときのストレスが大きいんですよ。
逆にここは来たことがある、ここは大丈夫という記憶が残っていれば全然問題なくて、今回も日光の江戸村に撮影で1年半ぶりに行ったんですけど、ここは知っているというリアクションで。
それぐらいの、のびのび加減でしたよ(笑)」
旅に出れば、当然、予想もしてなかったトラブルに巻き込まれることもある。
劇中では久太郎のもとからLiLiCoの演じる女海賊のお蓮が玉之丞を奪うシーンや、海賊の大男が玉之丞を空高く持ち上げて久太郎をハラハラさせるシーンなどが登場するが、あなごの場合はそのどちらも脅えることなく演じきった。
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「あなごは本当に誰に抱かれても大丈夫なんです。
あれが(動きのあるシーンを担当した歳の若い)さくらだったらビョ~ンって飛び出したかもしれない。
長身の海賊が片手であなごを持ち上げたときだけは、不安定な態勢だったし、北村さんたちが“返せ―!”って詰め寄る普通じゃない状況だったから逃げ出すかもしれないという不安がちょっとありましたけど、久太郎役の北村一輝さんが奪い取ってしまえば、私は安心で。あなごもすっかり身を任せてましたよ」
ただ一度だけ、あなごが北村の腕から逃げてしまうアクシデントがあった。